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2015年06月26日

北極海航路等から見た今後の日露関係

来年、日本が議長を務めるサミットの開催地が三重県の賢島に決定しました。

伊勢・志摩サミット。

決定後、友人である鈴木英敬三重県知事と会った際に、ホスト県としての強い意気込みを感じました。楽しみです。

 

さて、このサミットですが、あえて単に「サミット」と書きました。

ロシアによる一方的なクリミア占領を受けて、一昨年のブリュッセル・サミット、今年のエルマウ・サミットはG8ではなく、G7として開催。

ロシアの参加を拒否したわけです。

さて、来年はG7サミットなのか。G8サミットなのか。

 

言わずもがな、我が国はロシアとの間に北方領土問題を抱えています。

そのためにも、安倍総理もプーチン大統領の年内訪日を実現したいとの意向を表明しています。

ウクライナをめぐる状況は由々しき事態であり、力による一方的な現状変更を日本としても認めるわけにはいきませんが、一方で、ロシアとしっかり対話をしていく姿勢は我が国の国益の観点からは重要です。

 

その理由は、北方領土問題は言わずもがな、我が国の安全保障上、極東におけるロシアのプレゼンスを東アジアにおけるパワーバランス均衡の観点からも捉えていく必要があるからです。

ロシアとの関係については、欧州はもとより、米国もヨーロッパの視点から捉える傾向が強いのに対し、G7の中で唯一日本のみが、極東の視点から捉えています。

端的に言えば、中露関係に対し、我が国は敏感にならざるを得ない。

歴史的に見れば、中露の関係は複雑です。両国が強固な信頼関係を築き上げることは容易なことではないと思います。しかし、ウクライナ問題を巡り、欧米とロシアとの距離が開く中で、中露の距離は接近しています。同床異夢かもしれませんが、この事実を念頭においた我が国としての外交政策が求められています。

一方、同盟国である米国から見れば、プーチン大統領訪日については様々な感情があるでしょうが、我が国として戦略的な視点を持って動くことが必要です。

 

東アジアのパワーバランスという意味で、今、気になっているのは北極海をめぐる今後の関係諸国の動向です。

温暖化の影響で北極海航路や海底資源に各国の熱い視線が注がれ始めています。

その中でも最近になってアイスランドやグリーンランドに急接近している中国の動向が気になります。

今、話題の一帯一路構想には中国の北極海航路は入っておりませんが、私は潜在的には含まれていると捉えています。

そして、それは資源や航路を目的とするだけではなく、北極海やベーリング海、オホーツク海といった北太平洋の領域において今後、中国海軍の影響力が強まっていくのではないかという懸念を惹起します。

 

今、南シナ海や東シナ海における中国の動きの先には、西太平洋における中国海軍、特に原子力潜水艦の自由な航行を確保する目的が見える中で、同時にSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の開発が進んでいます。

この動きが進んでいくと米国の(対中国)抑止力は減じることになるわけですが、ワシントン、ニューヨークなどの米国東海岸を射程に入れるためには相当程度太平洋の奥深くまでいかなくてはなりません。

 

一方で、北極圏、北太平洋から見た米国の景色は、私たちが通常見る世界地図から抱く印象とは相当異なります。そこからは東海岸も西海岸もそれほど距離は変わらなくなる。

505px-Arctic.svg

こうしたエリアに中国の原子力潜水艦が航行することになると米国の対中抑止力は劇的に低下し、東アジアにおけるパワーバランスは大きく崩れることになるでしょう。

冷戦下から戦略核の不使用について信頼関係を積み重ねてきた米ロが支配するエリアに中国が入ってくることも不安定要素になります。

 

こうした観点から、北極海航路の今後を展望すると、宗谷海峡や津軽海峡、そして北方領土の戦略的価値が更に高まります。中露間の利害の対立を生む可能性も高まるでしょう。

北方領土問題の解決に資する「潮目」の変化がそこにあるかもしれません。

そうした中期的・複合的な視点を持ちながら、我が国としてもロシアとの関係を戦略的に構築していく必要があると思いますし、昨年から北極海のルール策定に取り組み始めた国際海事機構(IMO)等の議論に積極的に参加していく必要があると考えます。

私も国会議員としての立場で尽力してまいりたいと考えています。

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2015年06月24日

バーゼル銀行監督委員会の議論について

久しぶりのブログ更新になりました。

今日は財政再建について一言。

政府が財政健全化の中期計画を今月末までに策定・公表するため、与党との議論が最終局面に入っています。

2020年度の基礎的財政収支の黒字化に向けて、歳出抑制と経済成長による税収増とのバランスをどうとっていくという議論がなされています(先般の国政報告『小林鷹之からの手紙 Vol.24』もご参照ください)。

http://kobayashi-takayuki.jp/cms/wp-content/uploads/2015/06/8024c8bd75e42c231f26b4f3f0b02e72.pdf

 

その中で、私が懸念しているのは、バーゼル銀行監督委員会という場で行われている、金融機関が抱える資産等の金利リスクの評価に関する議論の動きです。

事の性質上、やや専門的・技術的な話になってしまいますが、懸念する点を端的に申し上げれば、この議論の決着の仕方次第では、金融機関が国債を保有することに事実上のペナルティが課される(保有するインセンティブが減じる)ことになり、結果として、①我が国金融機関の貸出が減り、景気回復の動きに水を差しかねないこと、②長期金利が跳ね上がりやすい環境が生まれ、財政負担が増加しかねないと考えます。

 

金融庁の公表資料によると、現在のバーゼル委員会における検討は「銀行の国債保有に焦点を当てたものではない」と強調されています。

確かに、本検討は、金融機関が保有する国債だけを対象としているわけではなく、住宅ローン債権なども対象にされているのは事実。

しかし、これまでリスクフリー(リスク無し)とされてきた国債に対しても一定のリスクを見込むことになるわけですから、その分、金融機関は分厚い資本を積むことが求められますので、上記①のような結果をもたらすことになります。

加えて、金融機関は取引の担保として一定量の国債を持っておりますが、その保有国債にリスクを見込むとなると、できるだけ残存期間の短い短期の国債を持つことを選好することになると考えられます。

つまり、長期国債を金融機関が保有しにくくなり、いわゆるイールドカーブが急になり、長期金利が上昇しやすい環境が生まれると思います。

 

バーゼル委員会では、こうした動きを進めようとするイギリス等の金融監督当局に対し、日本の金融監督当局が米国と連携しながら、我が国のスタンスをしっかり主張してきていると評価していますが、予断は許しません。

財政再建を進めていく際には、こうした海外の動きにまでアンテナを張って、様々な角度から検討を加えていく必要があります。

これから市中協議(パブコメ)が開始されることになり、我が国金融機関からも国益を踏まえたコメントが出るものと期待していますが、政治の立場からもしっかりとサポートしていきたいと考えます。

 

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