ブログ

blog

HOME > 2018 > 6月

ブログ  blog

2018年06月29日

今後の水道のあり方について

昨晩のポーランド戦。

試合は負けましたが、グループステージを見事勝ち抜いたということで、結果を出したサムライブルーの選手の皆さんに心から拍手を送ります。

 

さて、本日から衆議院厚生労働委員会にて水道法改正について実質的な審議がスタートしました。今回、私は質疑に立つ予定はありませんが、非常に重要な法案であると認識すると共に、今後の課題も感じておりますので、簡潔に記します。 先般の大阪北部を震源とする地震においても、老朽化した水道管が損壊し、断水状態が続きました。水道は、文字通り「ライフライン(生命線)」です。水道は昭和30年代に主に整備をされております。大阪のみならず、全国的に見ても耐用年数を過ぎた管路が増えてきています。今後、首都直下や南海トラフを含め、大きな地震が起こることが予想されていることに加え、人口減少が進む中で料金収入が減ることも予想されます。

 

こうした中で、特に規模の大きくない自治体においては、多くが赤字経営となっており、インフラの持続可能性をいかにして確保していくかということは非常に重要なポイントです。 この点、今回の改正案では、広域連携が方向性と示されていることは評価できますが、一方で、課題は少なからず存在していると私は感じています。

 

例えば、台帳の整備。いまだに紙ベースで管理されていたり、そもそも台帳に載っていない不明配管も数多く存在することが指摘されています。今後、ビッグデータ等を使った管理も追求していかねばならない中で、質の高い台帳整備は急務です。

 

そして、水道料金。現在、多くの自治体では赤字経営となっています。一般会計から繰り入れを行っているので、見かけ上はトントンとなっているかもしれませんが、人口減少の下、今後、どの自治体であっても、事業運営がさらに厳しくなることが予想される中で、早晩、料金の引き上げの決断を迫られる局面が来ると思います。 水道料金の引き上げは自治体の首長にとっては政治的に容易なことではないことから、従来、多くの自治体において料金の引き上げというものはなかなかなされてきておりません。したがって、今後、仮に料金引き上げを行っていく場合には、多くの利用者への説明責任を果たし、理解を得ることが不可欠です。しかし、人口3万人以下の小さな自治体においては、複式簿記を用いた、いわゆる「公営企業会計」を導入している割合は約25%。これでは事業運営の実態が分かりにくい。総務省にはこの点、頑張っていただかねばなりません。

 

また、改正案のもう一つのポイントは、公有民営、いわゆるコンセッションを選択肢として設けることです。民間の知見を活用して、効率的な事業経営を可能にしていこうということで、この方向性は評価できますが、民間事業者としても水道事業に参画していくためには、更なる工夫が必要だと私は思います。

例えば、既に事例が増えつつある、空港のコンセッションであれば、ターミナルビルのテナント収入等で利益を生むことが可能です。したがって、私は、浄水場等の施設内の余った土地の利活用を認めていくべきだと思います。この点、自民党の会議などの場で厚生労働省に提言すると、「今後検討してみます」との声が返ってきますが、制度だけ作っても使われなければ全く意味がありませんから、政府にはより積極的な対応を求めます。

 

更に、水道は、ライフラインでありますから、安全保障の観点からの検討を十分に行うべきです。既に、水メジャーとされる仏企業のヴェオリア社などが日本のマーケットに参入してきています。インターネットとモノがつながる、いわゆる「IoT」が進む中で、日本の水道管理をフランス国内にいながら行える時代です。ヴェオリア社がどうこうという話ではありませんが、ライフラインを外国企業に委ねることのリスクについて深い理解が求められることは言うまでもありません。

 

最後に、政府のインフラ輸出戦略においても、水道システムの海外展開が盛り込まれていますが、政府における体制強化を行うことなしに、海外展開を声高に唱えても絵に描いた餅で終わります。以前も、ブログに記しましたが、水道というインフラシステムを本気で海外に輸出していくにあたっては、現在の厚生労働省を始めとする関係者の体制では現実的には厳しいと思います。本当の意味でオールジャパンとして売り込んでいく体制を作れるかが大きな課題であると認識しています。

 

本件に限らず、法律改正をすれば、すべての課題が一気に解決されるものではありません。大切なのは、時間をかけてでも、一つひとつ課題を着実に解決していくことですので、今後も政策立案に地道に関与していくつもりです。

icon_blog

2018年06月12日

イノベーション政策の司令塔機能強化

「GAFA」

この言葉をご存知の方は多いはずです。

グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの頭文字をとって、「ガーファ」と呼ばれています。

これまでのビジネスのあり方を大きく変える企業、いわゆるプラットフォーマーは米国から生まれることが多いですが、アリババやテンセントといった中国企業をはじめ、各国がイノベーションを起こすべくしのぎを削っています。

 

その中で、我が国の世界におけるイノベーション力が相対的に低下してきているのは以前のブログで述べたとおりです。こうした問題意識の下、自民党の知的財産戦略調査会(甘利明本部長)の下で、イノベーションのエコシステムを築き上げるために、提言を出したところです。

https://bit.ly/2JMiyTd

 一方、イノベーションを喚起していくためには、政策の中身に加えて、その政策を実行していくための強力な体制が必要ですが、現在の政府におけるイノベーション推進体制には少なからず課題が存在します。

例えば、イノベーション政策を実施する部局が林立している点です。

総合科学技術イノベーション会議(通称CSTI)、未来投資会議、健康・医療戦略推進本部、IT戦略本部、知的財産戦略本部等々。こうした中で、扱うテーマが重複し、また、裏返して言えば、組織間の連携が十分に図られていないという指摘があります。

   また、こうした本部の会議は、総理が本部長になっているため、多忙を極める総理が過度に拘束されかねないという課題があります。

加えて、こうした本部は内閣官房などに置かれることが多く、本来、機動的な役割を果たすことが求められる内閣官房に余裕がない状況が生じています。

 こうした問題意識の下に、昨年末に自民党の行政改革推進本部(甘利明本部長)の下に「総合科学技術・研究開発WG」が設置され、その事務局長としてこれまで提言の作成にあたってまいりました。

https://bit.ly/2MrLmiH

 提言の概要は、国家の重要戦略を「経済」及び「安全保障」と位置付け、双方を支えるのが「イノベーション」と整理した上で、イノベーションに関係する本部を整理し、必要に応じ、段階的に機能等を統合していくことを通じ、イノベーションを強力に推進していく体制を構築するというものです。

  • なお、ここで言う「イノベーション」とは、単なる技術開発(狭義のイノベーション)ではなく、研究開発力強化法に定義されているとおり「新たな価値を生み出し、経済社会の大きな変化を創出すること」(広義のイノベーション)として捉えています。

 理想としては、経済政策を推進するための「経済財政諮問会議」。安全保障政策を推進するための「国家安全保障会議(NSC)」。そして、イノベーション政策を推進するための会議ということで整理できれば、国家戦略を推進する上で非常に強力な体制となると思いますが、組織の変革を検討する時は、とにかく丁寧に進めていくことが求められるのも事実です。 

安倍総理への提言手交の様子

https://bit.ly/2JFHwjU

 こうした行政改革は、各省庁にとっては不人気です。

であるが故に、政治も覚悟を決めて断行しなければなりません。

icon_blog

2018年06月1日

インフラシステムの輸出について

この季節は、自民党内の各種政策部会での提言のとりまとめが続きます。

私も様々な会議の事務局として、政策提言のとりまとめや、党幹部への説明などで物理的に走りまわる日々が続いています。

 IMG_5276

これから随時、結果を報告していきたいと思いますが、今日はそのうちの一つを記します。

現在、党の経協インフラ総合戦略調査特別委員会(二階俊博委員長)の事務局長を務めております。この特別委員会で、この度、インフラ「システム」の輸出に関する提言をとりまとめ、党の政調審議会で了承いただき、来週、総理に説明する予定となっています。

 

そもそも「インフラ」の輸出については、平成25年の日本再興戦略において成長戦略の柱の一つに位置付けられました。日本企業のインフラ受注実績を2010年の約10兆円から2020年に約30兆円に拡大するという目標を掲げています。

 

ここで重要なことは、これまでのように橋を作る、空港を作る、こうした個別のモノを作ることに加え、システムとしての輸出を加速することです。

より具体的に言えば、案件を形成するところ(いわゆる川上)から建築、その後の運営や維持管理(いわゆる川下)に至るまで一気通貫でシステムとして海外に展開するということです。例えば、鉄道の車両だけを売るというのではなくて、レールも売り、メンテナンスも行い、そして正確な運行システムなどもパッケージで行うイメージです。

 

また、ハードのインフラだけではなく、例えば、人材育成や法制度整備支援など、日本が得意とするソフト面でのインフラ輸出も積極的に行っていかねばなりません。例えば、日本が広範な知見やノウハウを有する防災分野でのシステム・法制度・防災教育、既にモンゴルやタイが導入している高等専門学校(KOSENという言葉が普及しつつあります)の教育システム、母子健康手帳、あるいは、今後各国において高齢化の進行が見込まれる中で我が国の地域医療システムなど、我が国が世界に貢献し、また、結果として、日本の国益に資する分野は枚挙にいとまがありません。

 

こうした動きを加速していくにあたっては、官民の連携が必要不可欠です。

私が外交官として米国で勤務していた時(政権交代前後)と比べると、官民連携が推進しており、隔世の感がありますが、まだまだ改善の余地はあります。

また、「オールジャパンで」とよく言われますが、省庁全体を見た時に、インフラ及びインフラシステムの海外展開のための体制が整っている国土交通省、経済産業省、総務省のような省庁と、案件はあるけれども体制の強化が求められる省庁(例えば厚生労働省や環境省など)とに分かれている状況です。本当の意味でオールジャパン体制でインフラシステム輸出を強力に推進していくのであれば、政府の体制についてもしっかりと見直す必要性を強く感じます。

 

最後に、こうした海外展開は、我が国の経済成長につながれば良いというものではありません。より高次の視点に立った上で、特に我が国の外交・安全保障戦略である「自由で開かれたインド太平洋戦略」に沿う形で進めていくことが求められます。

 

しっかりと提言した以上は、実行されなければ意味がありません。

今後の政府の動きを与党として注視すると共に、議員外交はじめ、政治家の立場でできることを一つ一つ進めてまいります。

icon_blog

<p><!– レスポンシブに対応していない為、非表示にしています。2017年10月23日佐野
<p><iframe src="//www.youtube.com/embed/EmJ22BNtjNU" width="302" height="180" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe>
–></p>

最新号を見る(PDF形式)最新号を見る(PDF形式)
一覧ページ一覧ページへ
講演会入会お申し込み後援会入会お申し込み
献金のお願い献金のお願い

<p><!– レスポンシブに対応していない為、非表示にしています。2017年10月23日佐野
<p><iframe src="//www.youtube.com/embed/EmJ22BNtjNU" width="302" height="180" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe>
–></p>




たかゆきチャンネル
鷹之ブログ
ツイッター フェイスブック
自民党LibDems
pagetop
pagetop