ブログ

blog

HOME > 2019 > 12月

ブログ  blog

2019年12月31日

宇宙利用に関する法整備について②

ルール整備に関連して、もう一点記します。

         

それは、SSA(Space Situational Awareness = 宇宙状況監視)です。

        

宇宙空間における人工衛星の活用は、測位、通信、気象、放送、偵察など多岐に亘ります。宇宙利用国の増加に伴い、また、民間企業による宇宙活動も活発化する中で、衛星の数が近年急速に増加しており、今後打ち上げられる予定の衛星は2万基とも言われています。これらの衛星を安全に稼働させる観点からは、既に役割を終えた衛星を含む「デブリ」と呼ばれる宇宙ゴミによる衝突を回避し、更には、人工衛星に接近して妨害・攻撃・捕獲する「キラー衛星」から衛星を守るためにも、SSAは非常に重要であり、宇宙安全保障能力の中心となります。

        

SSAの目的は、こうした人工衛星同士の衝突回避に留まらず、「物理的、電波的障害を受けることなく、安全に宇宙にアクセスし、運用し、および帰還するため」のSTM(Space Traffic Management = 宇宙交通管制)につながるものでもあります。

       

米国では、民間企業のSSA技術が急速に発展し、民間企業によるSSAサービスが活発になっています。米国政府や産業界はこうしたサービスを利用しており、STMを主導する機関も国防省から商務省に移りました。今後、その役割は政府から民間企業に移行する模様です。こうした動きに伴い、米国では宇宙活動のルールの必要性やSTMのスタンダードを米国が主導していくための方策の検討が行われています。

          

一方、我が国のSSAは、現在、防衛省がJAXAや米空軍と連携をしつつ対応していますが、その情報の大半を米軍に頼っており、我が国自身の能力向上は喫緊の課題です。今後、防衛省としては地上から制止軌道を監視するためのレーダー設置や2022年めどで、SSA衛星(地上からではなく宇宙から宇宙の状況を監視する)を打ち上げることまでは決まっています。

           

私は、我が国としても早急に宇宙活動のためのルール作り、特にSSAについてその先をも見据えた対応を速やかに検討する必要を感じています。端的に言えば、防衛省・JAXA・米国に加えて、民間企業との連携です。我が国の民間企業においては、SSAの試行がスタートしていますが、米国をはじめ他国の民間企業も含めると、今後、民間企業が収集するSSAデータは膨大なものとなるでしょう。安全保障上の観点からも、今後、政府のみならず、民間企業のSSAデータも国として一元的に把握するための組織のあり方や法整備が必要です。

         

そして、すべてのデータのうち、どれを非公開にし、どれを利活用に資するよう公開するか、いわゆるオープン・クローズ戦略も。そして、その先にはSTM(Space Traffic Management = 宇宙交通管制)もあります。

           

党の中に、宇宙法制に関するプロジェクトチームを立ち上げましたので、しっかりと議論を重ねてまいります。

2019年12月29日

宇宙利用に関する法整備について①

「宇宙」

みなさんの中には、日常生活と遠くかけ離れた空間として捉える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、私たちが、日常において、車を運転する時や街中で店を探す時に使う位置情報はGPSと呼ばれる人工衛星から送られてくるものです。

                  

また、宇宙から送信される画像情報によって、石油タンクの備蓄量や農業の収穫の時期などを判断することができるようになりつつあります。最近では、宇宙旅行の話が報じられる機会も増えてきました。宇宙における人工衛星の利用は、安全保障目的だけでなく、私たちの生活にとってますます重要になってきています。

          

我が国の宇宙政策は、平成20年に宇宙基本法が制定されて以来、それまでの科学技術・研究開発主導のものから、科学技術、産業振興、安全保障の3つの柱で構成されるようになりました。

                      

一方、かつて宇宙利用は米国と旧ソ連が主導してきましたが、最近では新興国を含め、宇宙を利用する力を持つ国が増えています。特に、中国の発展は著しく、陸と海からなる「一帯一路」イニシアチブに参加する135か国に中国の測位衛星「北斗」の利用を促し、空の一帯一路と言われたり、デジタル・シルクロード構想の主要な柱としても位置付けられています。

       

こうした中で、我が国の宇宙政策については、やるべきことが山積しているのですが、私が現在関心を持っていることの一つは、宇宙利用に関する法整備です。

         

上述のように宇宙利用国が増加し、多様化してくると、国際ルールの形成が困難になってきます。新たな条約を作ることは極めて難しい状況であり、ソフト・ローとしての行動規範やガイドラインの作成も容易なことではありません。

        

我が国政府としても国際ルール・メイキングの場に参加をし、「議論を主導する」というマインドは持っているようですが、宇宙利用に関する国力が他国に比して抜けているわけではない以上、限界があると考えます。

        

国益に沿う形で国際的なルール・メイキングに関与する力を上げていく方法の一つは、自分たちでできるルール・メイキング、すなわち国内法整備を進めることだと私は考えています。

        

例えば、宇宙資源に関するルール。

        

宇宙条約には、「月その他の天体を含む宇宙空間は、主権の主張、使用若しくは占拠又はその他のいかなる手段によっても国家による取得の対象とはならない」と規定されています。

       

では、民間企業が資源を取得する場合、所有権は認められるのでしょうか。

       

国連の場では、①「禁止されていない以上所有できる」とする国と②「天体の領有が禁止されている以上、その資源も同様に所有できない」とする国に立場が分かれます。我が国としては「国内外の情勢を見つつルール形成に関与」することになっていますが、立場は明確になっていません。

      

ルクセンブルクは小さい国ではありますが、米国に続いて、既に国内法を整備し、海外のベンチャー企業などを誘致しています。ルクセンブルク政府と月面探査協力で覚書を締結した我が国のベンチャー企業もあります。

    

我が国が法整備をするにあたっては、政府提出法案(閣法)でやろうとすると、「立法事実」が必要とされるため、実現可能性が更に高まるまで待たなければなりませんが、そうした悠長なことを言っている場合ではありません。

       

むしろ、立法することによって、実現に向けた動きを加速させていく思考が必要であり、そのためには議員立法で対応することも視野に入れた対応が求められていると考えます。

(続く)

<p><!– レスポンシブに対応していない為、非表示にしています。2017年10月23日佐野
<p><iframe src="//www.youtube.com/embed/EmJ22BNtjNU" width="302" height="180" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe>
–></p>

最新号を見る(PDF形式)最新号を見る(PDF形式)
一覧ページ一覧ページへ
講演会入会お申し込み後援会入会お申し込み
献金のお願い献金のお願い

<p><!– レスポンシブに対応していない為、非表示にしています。2017年10月23日佐野
<p><iframe src="//www.youtube.com/embed/EmJ22BNtjNU" width="302" height="180" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe>
–></p>




たかゆきチャンネル
鷹之ブログ
ツイッター フェイスブック
自民党LibDems
pagetop
pagetop