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アメリカ中間選挙 ~米国の国際交渉に及ぼす影響~

おはようございます。

こばやし鷹之です。

昨日はマリーンズ頑張りましたね!

渡辺俊介投手の完投とルーキー清田選手の攻守にわたる大活躍。

試合を生で見たかったです。

さて、アメリカでは今、中間選挙が行われています(アメリカ時間の11月2日)

中間選挙というのは、4年ごとに行われる大統領選挙の合間の年に行われる連邦議員選挙のことを指します(下院は全員、上院は1/3が改選)。

アメリカでは連邦議員の選挙は2年おきに実施されます。

今はオバマ大統領が属する民主党が連邦議会の上院・下院ともに与党となっていますが、クリントン大統領の時と同様、大統領就任後はじめての中間選挙で、その民主党が議会野党に陥る公算が高くなってきています。

2008年のあのオバマフィーバーが嘘に思えるほどの低支持率。

その代わり、最初は「何だか変な集団が出てきたな」くらいにしか思われていなかった茶会党(アメリカではTea Partyと呼びます)が、最近は現政権への不満の増大を背景に随分と存在感を増してきたようですね。

正直、私がワシントンにいた時は、茶会党がこんなに勢いを得るとは思ってもみませんでした。

政治って難しいですね。

今回の選挙結果の大勢は日本時間の本日午後には判明する見込みです。

ホワイトハウスと連邦議会を支配する政党が異なる状態、いわゆる分断政府(英語でdivided governmentと言います)が生じる可能性が強いようです(ホワイトハウスは民主党。連邦議会は共和党。)。

このことは、アメリカの国内政治にも大きな影響を与えますが、国際社会においても然り。

国際社会において、国と国とが約束する場面が数多く存在します。

そして約束したら、それぞれの国が国内の議会において法律改正を実施しなければならないことも多々あります。

この約束は基本的には守られなければなりませんが、盲点があります。

それは、各国の支配体制によって、国際約束に拘束される度合いが異なることです。

例えば、中国。

国家主席が、共産党と軍と政府を一手に握っています。

したがって、中国政府の場合は、他国と約束した瞬間に政府・党・軍がともにその約束に拘束されるわけです。

日本はどうか。

議院内閣制ですから、与党の党首が総理になるのが原則です。

なので、総理が他国と約束したら、議会でも与党(今の民主党)がそれに従うのが自然です。

しかし、中国よりはその拘束力は弱い。

総理に求心力がない場合や、

連立を組んでなんとか与党となっている場合や、

今の国会のようにねじれが生じている場合は、

総理が国際的に約束したことが国内で本当に実行に移される確率は100%ではなくなります。

アメリカはもっとすごい。

議員一人ひとりへの党議拘束が弱く、地元の事情により議員の行動が大きく左右されます。

なので、ホワイトハウス(行政府)と連邦議会とが同じ党であったとしても、大統領が他国と交わした約束が議会を直ちに拘束することにはなりません。

ましてや、今回予想されている分断政府が生じた場合は尚更です。

オバマ大統領が日本や中国を含む、外国と約束したことがそのまま国内で実施に移される確率が低くなるわけです。

つまり不確実性が存在するわけですね。

これは何を意味するのか。

アメリカと交渉する国、とりわけ上に書いた中国のような国は、同じ約束をしても、自分たちはすぐに拘束される一方で、アメリカは「議会も賛成すれば」という留保が付くわけですから、交渉に及び腰になります。

一方、アメリカは、本当はしたくない約束をした時に、「議会が反対したから、結局国内では実施できなかった」という言い訳ができるということにもなります。

温室効果ガスの削減をはじめ、これから国際社会が力を合わせて解決していなければならない課題が山積する中で、アメリカが果たす役割はまだまだ大きいものがあります。

今月横浜で行われるAPEC首脳会合や韓国で行われるG20首脳会合もその例に漏れません。

アメリカの国内政治のバランスが今回の選挙で変わることにより、アメリカのみならず、中国や日本の行動にも影響が及びうる。

そんな観点から、投票結果を見ることが必要だと思います。

さて、今からお祭りや会合にいってきます!


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