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エネルギー戦略の転換期① ~再生可能エネルギーの導入のために~

(以下は、先般発行したメールマガジンに記載された文章です)

徐々に蒸し暑くなってきましたね。

梅雨が明けると、本格的な夏到来。節電の夏。

私自身も、小さな娘の体調を崩さぬような工夫を今から考え始めています。

今回の原発を巡る一連の出来事を通じ、我が国のエネルギー政策のあり方を真剣に見つめ直す時期が来ています。

原発を「積極的に」推進していく従来のスタンスを改めることは必然の理でしょう。

確かに、石炭や石油のほぼ100%を輸入に頼るこの国が、これらの化石燃料に依存しなくて済む体制を構築すべく、原子力の平和利用に着手したことは、エネルギー安全保障の観点からは正しい選択だったと思います。しかし、今回の事故による甚大な被害に鑑みれば、二度と同じ悲劇を繰り返してはならない。その覚悟をもって、災害に強く、かつ、経済成長や環境とも親和性のある新たな体制を構築していかねばなりません。

今後のエネルギー戦略の方向性について、私自身は、

・当面は原子力に依存し続けざるを得ない。

・しかし、再生可能エネルギーの導入と省エネの技術開発を促進していくことを通じ、中長期的に原子力や化石燃料への依存度を逓減していく。

とのスタンスに立っております。

つまり、原子炉については、新規立地は行うべきではないが、既存のものについては安全性を確認した上で運転を継続すべきとの立場です。現在運転中の原子炉を即刻停止すべきとの声も一部にありますが、その心情は理解できるにしても、計画停電や電気料金の上昇が日本経済へ与える影響を考えれば現実的な選択肢ではありません。

その上で、今回は、再生可能エネルギーの導入について思うところを述べたいと思います。

ご存知の通り、再生可能エネルギーとは、水力、太陽光、地熱、潮汐、風力、バイオマスといったエネルギーです。石油や天然ガス、或いは原子力発電に用いられるウランなどの枯渇性エネルギーと対置される概念です。

先般、菅総理が、再生可能エネルギーの比率を2020年代の早い時期に20%に引き上げるとの目標を国際社会に向けて打ち出しました。政権運営能力に大きな疑問符が投げかけられている中での中長期的な発言は残念ながら重みを持たず、パフォーマンスの色彩を強く感じますが、その方向性や意欲については否定すべきではありません。

世界には、サハラ砂漠の太陽光、アルプスの水力、大西洋の洋上風力等を利用した電力を、とてつもなく広範囲に渡る送電網で繋ぐことを検討している欧州スーパーグリッド計画のようなものも存在します。

ただ、我が国において、再生可能エネルギーの比率を増やしていくためには、まずは既存の電力の供給体制にメスを入れる必要があります。

端的に申し上げれば、発電と送電とを分離すること、そして、総括原価方式を見直すことです。

(次に続く)

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