タイガーマスク現象―その後(スタッフ)
みなさん、こんにちは。
小林鷹之事務所のスタッフAです。
今週はぐずついた天気が続くようですが、今日はその合間を縫うようなお天気!
みなさまは如何過ごされましたか?
さて今日は先日テレビで特集していた「タイガーマスク現象―その後」の話題です。
タイガーマスク現象。皆さんもご記憶に新しいのではないでしょうか。
昨年12月末に「伊達直人」を名乗る人物から群馬県の児童相談所へランドセルが贈られたのを皮切りに、全国の児童養護施設に相次いだプレゼント。
「善意」は「善意」を呼び、今年1月15日の時点で確認された寄付行為の件数は実に1000件を超え、贈られたものはランドセルだけで750個余り、現金や商品券は約3200万円分に上ったと言われています。
あれから半年。番組では、タイガーマスクから贈り物が届いた施設の「その後」を追っていました。
取材していた児童養護施設で生活している子どもの約8割は「虐待」によるもの。
増え続ける虐待でその施設は満員状態。中学卒業後に進学しない場合には施設を出ていかなければなりません。番組では、高校受験に成功しなければ共に暮らす唯一の肉親である小学生の弟と離れ離れになる中学生の女の子の挑戦や、親の育児放棄で2歳から17年間施設で生活していた女子生徒が19歳となり、わずか21万円の支度金で自立しなければならない厳しい現実を取り上げていました。
番組を見ていて感じたこと。
それはやはり施設における対応の限界です。
番組でも取り上げていましたが、施設の子供達は初対面の来客でも、まとわり付くように抱きついてきます。それは虐待により愛情を受けるべきときに受けられなかった子ども達は他者との距離感がうまくつかめず、「この人は信頼できる大人か」「自分のことを嫌わないか」常に確かめてしまうからと言われています。
こういった子どもに必要なのは、安心できる「家庭」での生活ではないでしょうか。
現在我が国では、虐待を受けた子どもの保護を20人から30人程度の「施設」での共同生活の下で行っているのが実情です。
スタッフの皆様の日夜のご苦労は素晴らしいものではありますが、やはり施設での共同生活はきめ細やかな対応が行き届かないところもあるでしょう。
「先生」ではなくて「お母さん、お父さん」からしか得られない愛情というものもあるでしょう。
我が国においても、諸外国のように里親制度をより促進させ、子どもたちを少人数のより家庭的な雰囲気で育ててあげたい。
そのためには、「伊達直人」のような個人の善意はもちろん、行政としても意識の改革が必要である。
そんなことを考えた夜でした。
「伊達直人」さんと同じ名前の「菅直人」さん。
真のヒーローは表に立たず、ひっそりと功績をなす方ですよ。