円高

こんにちは。
こばやし鷹之です。
今日も、ミンミン蝉が元気に鳴いていますね。
甲子園では第4試合に成田高校が登場します。
千葉県代表として頑張ってもらいたいです。
 
さて、ここ数日、為替市場が世間の注目を集めています。
円高が進行し、日本経済を支える輸出企業の業績に大きな影響を与えることが懸念されています。
このままだと重い足枷となって、景気回復を大幅に遅らせる結果ともなりかねません。
それに対応するための一つの手段として政府・日銀による為替介入が取り沙汰されています。
因みに、政府・日銀は平成16年4月以降、過去6年以上にわたり、市場に対して不介入の立場を堅持しています。
6年前、財務省の国際局で勤務しておりましたのでよく覚えています。
大量介入を行った当時の溝口財務官から渡辺財務官へと交代してから、介入がピタッと止まりました。
以来、一度も介入が行われていないんですね。
それでは、今政府・日銀が為替介入できるかといえば、客観的には難しい状況であると言わざるをえません。
勿論、総理や財務大臣が、指示すれば物理的に介入することは可能です。
しかし、日本単独で介入してもその効果は限られるでしょう。
欧米諸国と共に実施する協調介入が必要でしょうが、欧米経済の先行きが不透明な中で、彼らが自国通貨高となる(すなわち景気回復に水をかける)介入に賛同するのは難しいと思います。
特に、アメリカはこの秋に中間選挙を控えているので、政治的な制約もあります。
しかも、ここ数年の世界の為替政策に関する主要課題は、中国の為替政策をいかに柔軟化(自由化)させるかということでした。
これからもそうあり続けるでしょう。
頑なな中国政府に対して、各国が連携してプレッシャーをかけ続けることが求められている局面で、その輪を乱して介入に踏み切ることは中国に格好の口実を与えることになりますので、相応の覚悟が求められます。
このような状況を市場は百も承知でしょうから、中途半端な「口先介入」はもはや効果はないような気がします。
介入するにせよ、しないにせよ、重い政治決断が求められています。
最後に、円高が進行するというと、日本経済への影響ばかりが取り沙汰されますが、実は、財政にも影響があるんです。
過去の累次の介入によって、外国為替資金特別会計(いわゆる外為特会)のバランスシートが大きく膨らんでいます。
平成20年度末(平成21年3月末)時点で資産126兆円、負債110兆円です。
実は、この外為特会。
負債は円建てですが、資産は外貨建てなんです。
考えてみれば当たり前で、介入とは殆どの場合、円を売って外貨を買うことですから買った外貨はそのまま外貨建ての資産へと向かいます。
そうなると、円高が進行すれば、外貨建ての資産サイドが円建ての負債サイドに比して、相対的に減価するわけです。
平成20年度末時点ではまだ資産負債差額は15兆円とまだ黒字となっておりますが、前年度に比べて9兆円減少しています。
このまま円高が進行するとどうなるのでしょうか。
本来そのためのバッファーとして蓄えられていた、いわゆる埋蔵金は、子ども手当てをはじめとするバラマキ政策に充てられて、もはや期待はできない状況です。
負債が資産を上回るとき、それを補填するのは、他でもない私たちの血税です。
そんな危険も孕んだ円高の進行であることにも留意しなければなりません。
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