為替介入そしてG20

おはようございます。

小林鷹之です。

本日、秋の褒章の受章者が発表されました。

大竹しのぶさんやなでしこジャパンたちも対象となりました。

その中で、千葉県旭市で津波に呑まれた女性を救助した3名の方も受賞対象となったようです。

自らの身を危険に晒しながら、まさに命懸けで人の命を助けた姿勢に心から敬服します。

さて、一昨日、政府が円売りの為替介入を行いました。

規模は7.5兆円程度とされており、過去最大。

一部報道によると、欧米の理解を得られていない状況での単独介入とされており、明日から仏・カンヌで開催されるG20首脳会合で、我が国が欧米に対して「理解を求める」ことになろうとされています。

確かに、G7を中心とする先進諸国は、ここ数年、為替介入を否定的に捉えるスタンスを堅持してきました。「原則として、為替相場はマーケットの需給に委ねるべきで、政府が自国通貨安へと誘導することは良くないことである」これがコンセンサスとなってきました。

それは、中国政府が、為替介入を日々継続し、人民元相場を明らかに低い水準(=人民元安)へと誘導・維持することによって、輸出主導で経済成長を遂げてきた中で、先進諸国による輸入超過や国内雇用の喪失に対する懸念が高まってきたことが背景にあります。

その観点からは、日本政府が為替介入により円高に対処することは、他の先進国の通貨高を招くわけですから好ましくないし、これまで中国政府を足並みそろえて非難してきた正統性が揺らぎます。

しかし、今の円相場が、デフレと財政難に喘ぐ日本経済の実力を反映したものとは言えないのは明らかです。

また、足元の急激な動きは、G7等の共同声明において明記されている「為替相場の過度な変動は良くない」との状況に該当することも明らかです。

日本の国益を守るために、国際的なコンセンサスに則って、介入しているわけで、何ら詫びる必要はありません。中国とは違い、継続的ではなく断続的な介入でもあります。

何より、今回の超円高の背景にあるのは、欧米の経済・財政事情の悪化です。

G20の場で、「日本の状況を理解してください」と総理が下手に出る必要は全くありません。

昨日、ギリシアのパパンドレウ首相が突如としてEU等による支援(=ギリシアにとっては痛みを伴う国内改革の断行を意味します)の受け入れ可否を国民投票にかけることを表明しましたが、混乱が収拾しない欧州諸国に対して、ギリシアの問題を早急に身内で片付けるよう要請すべきです。

米国に対しても、日本と同様、「ねじれ国会」の下で、来年の大統領選へ向けて政争が激化し、財政再建が危ぶまれていることに警鐘を鳴らすべきです。加えて、リーマンショックの震源地となったにも関わらず、今度は、身の丈に合わない巨額の資金を欧州へとつぎ込み、米連邦破産法(=日本の民事再生法に該当)11条の適用申請をしたMFグローバルといった金融機関。

欧米に対して、理解を求めるどころか、然るべき行動を要請する立場にあると思います。

そして、そのためには、日本も自らに課された責務を果たさなければなりません。

すなわち、世界から見た日本が抱える最大のリスクである「財政」について、健全化していく道筋とそれを断行していく姿勢を諸外国へと示すことです。

野田総理にはG20の場で堂々と発言していただきたいと思います。

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