為替報告書

こんばんは。
こばやし鷹之です。
今日は良い天気でしたね。
八千代では、今日と明日の二日間、「どーんと祭り」が開催されています。
最近、娘と過ごす時間が少なかったので、午前中の空いた時間を利用して、娘と二人でデートしてきました。
だっこ紐でだっこして連れて行きました。
会場では、優しいおばあちゃんたちに可愛がっていただいて上機嫌でした。
さて、書きたいことは色々あるのですが、今日は国際金融の話です。
でも、そんなに難しくはありません。
昨日15日、アメリカの財務省が「半期為替報告書」の公表を延期しました。
この報告書とは何か?
大雑把に言えば、アメリカの法律は、年に2回、財務省が貿易相手国について為替操作しているか否かを判断して議会に報告しなければならないとしています。報告期限は原則として、毎年4月15日と10月15日。
仮にある国が為替操作していると判断された場合は、財務長官(財務大臣にあたります)があらゆる国際会議等の場を利用して交渉にあたらなければならないことなどが定められています。
ここ数年、この報告書が全世界の注目を浴びています。
もっと言えば、人民元の相場を為替介入によってコントロールしている中国を「為替操作国」として米財務省が認定するかしないかという点のみに注目が集まります。
今回、10月15日の期限を米財務省が延期した表向きの理由は、来月開催されるG20首脳会合など、国際会議において中国政府の努力を期待したいから、ということになっています。
それはそうなのでしょうが、私はもう一つ理由があると思います。
来月2日に行われる中間選挙の存在です。
中間選挙とは、4年ごとに行われる大統領選の2年後に行われる連邦議会の選挙のことです。
2008年にあの歴史を変えた大統領選があったので、今年がその中間選挙の年にあたります。
特に、自動車産業など製造業が盛んな州から選出された議員は、景気・雇用の落ち込みに対する地元有権者の不満を、中国製品の大量流入をスケープゴートにする傾向があるので、中国が為替操作を通じて輸出を促進しているとして痛烈に批判します。
特に選挙の直前はなおさらです。
今回、米財務省が報告書の提出を延期したのは、おそらく、今回も中国を為替操作国として認定することは難しいと判断したからだと思います(これまでも認定することを避けてきています)。
政府が予定通り、選挙前にその判断を公表すれば、議員から糾弾されることは間違いない。
なので、国際会議というタテマエを使って、判断を先送りした形をとったのだと思います。
中国が為替操作をしていることは明らかなのに、何故米財務省が為替操作国として認定できないのかと言えば、(以前のブログで書いたとおり、)中国の為替介入が米国債を買い支えている構図になっているからです。
分かり易く言えば、中国が人民元を売却して購入した米ドルを米国債で運用、すなわちアメリカの借金を中国が為替介入によって支えている構図になっているわけです。
したがって、アメリカが中国を批判して為替介入をやめさせれば、アメリカは中国から借金ができなくなるんです。
2010年度も昨年度と同様1兆ドルを超える借金(約1.3兆ドル)をすると見込まれている中で、自分の首を絞めることもできないわけです。
意図しているかどうかは別として、中国とアメリカとの結びつきが結果として強まっていることに私は懸念を抱いています。
何故なら、それはアメリカが中国に面と向かって物を言いにくい状況が生じていることを意味するからです。
勿論、中国はそのことを理解した上で外交を「上手に」展開しています。
西太平洋へ進出すべく、ガス田や尖閣の件でも、アメリカが日本を全面的にかつ全力で支援しにくい状況を見抜き、独自の海洋戦略を一歩ずつ強引に実行に移しているように思われます。
仮に、民主党政権が、柳腰だか弱腰だが知りませんが、今のような戦略無き外交を続けた場合、本州・沖縄・台湾を結ぶラインは中国にいずれ突破され、西太平洋は中国の海と化します。
そうなると、潜水艦から打ち出す核搭載ミサイルの射程範囲にアメリカが入ることになり、アメリカと中国の立場はますます対等に近付くでしょう。
そうすれば、我が国はどうやって生き抜いていくのか。
とても難しい判断を迫られることになります。
小さな島国なのだから、他の国以上に、徹底的に考え抜いて行動しなければなりません。
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