「真の地産地消型エネルギーシステムを構築する議員連盟」の設立
本日、同僚議員とともに「真の地産地消型エネルギーシステムを構築する議員連盟」(会長は古屋圭司衆議院議員)を立ち上げ、事務局長を務めていくことになりました。
議員連盟の設立趣旨はブログの最後に貼り付けた通りです。
イメージとしては、下図にあるように、地方自治体、大手電力会社、再エネ等業者が緊密に連携し(共同出資の会社をイメージ)、地域で生み出されたお金が地域内で周り、災害時には既存の送電網から隔離してリスクヘッジもできるようなシステム構築を目指します。
自治体と再エネ事業者が連携する事例は増えてきていますが、ここに大手電力会社が加わる形はまだ見られません。既存インフラをしっかり活用する観点も取り入れていく必要があります。
また、都市部の事業者が投資の観点から、地方に太陽光パネルを乱雑に設置したまま、メンテナンスを行わなかったり、産業廃棄物を放置したりする例もあるため、こうした規制のあり方などについても検討を加えていきます。
特別アドバイザーにご就任頂いた東工大名誉教授の柏木孝夫先生にもお力添えを頂きながら、スピーディーに形にしていきます。
以下が設立趣旨です。
「真の地産地消型エネルギーシステムを構築する議員連盟」
設 立 趣 旨
昨年閣議決定された第5次エネルギー基本計画において、2030年のエネルギーミックスの確実な実現と、2050年を見据えた再生可能エネルギーの主力電源化、水素・蓄電等による脱炭素化を目指すこととともに、「エネルギーの自立」と「分散型エネルギーシステムと地域開発の推進」が明記された。
その背景には、原油や天然ガス等の資源の海外依存に伴う脆弱性、資源価格の不安定性、また原発の安全性に対する不安などから、太陽光、風力、地熱、水力等の再生可能エネルギーへの期待の高まりがある。しかし、再生可能エネルギーについては、発電量の制御等に課題があり火力等による調整が必要であること、天候等に左右されるため安定供給が困難であること、最も利用が進んでいる太陽光発電については大面積の設備の設置に伴う国土保全上の問題や固定価格買取制度の持続可能性への懸念が指摘されるなど、課題も存在する。例えば、北海道全域でのブラックアウト時の稚内風力発電の例などを見れば、単一の再生可能エネルギーではなく、多様な供給源を伴う形でのエネルギーシステムの構築が求められている。
一方、高齢化や人口減少が進む地方においては、再生可能エネルギーを地域活性化策として活用する(いわゆる「地産地消」型の再生可能エネルギー)自治体も増えてきている。しかし、過度に自立型にこだわり、結果として経済性を損なう例、また、地産地消を目指したものの地域内の経済循環には寄与しない、すなわち地域にお金が落ちない例も見られる。
真に地域の発展や地方創生に資する、新たな地産地消型のエネルギーシステムの構築が求められる中、旧一般電気事業者、自治体、再生可能エネルギー発電事業者等による連携の下、既存設備(送配電インフラ等)を有効に活用しつつ、太陽光、風力のみならず、中小水力、バイオマスなど多様な再生可能エネルギーによる発電をはじめ、燃料電池システムなどによるコジェネレーション、さらには電力貯蔵設備(蓄電池等)を組み合わせたハイブリッド型の分散型電源ネットワークシステムを地域内で構築し、エネルギー供給の強靱化、エネルギーコストの低減、及び地域内の経済循環を着実に実現する、自立した分散型エネルギーシステムを構築することを目的として本議員連盟を設立する。