新年のご挨拶
明けましておめでとうございます。
先程、皇居において、新年祝賀の儀に参列し、天皇陛下からお言葉を賜り、気持ちを新たにいたしました。
依然、新型コロナウイルス感染症の先行きは予断を許さない状況ですが、国民のみなさまのご協力を頂きつつ、岸田内閣の一員としての責務を全うし、国難を乗り越えてまいります。
特に、私自身の担務である経済安全保障、科学技術、宇宙に関する政策については、わが国の未来を切り拓くために強力に推進してまいります。
コロナ禍やデジタル化に伴う経済社会構造の変化や流動化する国際情勢の中で、サプライチェーン、サイバーセキュリティー、技術・データの管理など、わが国の脆弱性が露呈しました。いかなる時にあっても、国民の命と暮らしを経済面から守っていかねばなりません。他国の動きなどに右往左往しなくていいように、わが国の経済構造の自律性を向上してまいります。また、わが国が他国に対して優位に立てる強みを把握し、磨き、国際社会にとって不可欠な存在となる分野を戦略的に拡大してまいります。脆弱性を解消し、強みを磨くことにより、わが国の国際社会におけるプレゼンスを高め、国際秩序・ルールの形成に主体的に参画していく環境を整えます。
岸田総理が国家安全保障戦略などを概ね一年かけて改定すると明言する中、国家安全保障戦略に経済安全保障に関する骨太の考え方を位置付けられるよう検討を深めていく必要があります。また、経済安全保障を強化する観点から必要な法整備についても、近々召集される通常国会への提出・成立を目指し、作業を加速していきます。
岸田政権の成長戦略の一つとして科学技術立国の実現が位置付けられています。国際社会におけるわが国の研究力の相対的低下が指摘される中で、民間企業やアカデミアの研究者が豊かな創造力を存分に発揮できる環境を整え、イノベーションのエコシステムを構築できるよう力を尽くします。
一昨年の夏に策定した宇宙基本計画を実行するための工程表を昨年末に改定しました。そもそも宇宙空間が私たちの生活を支える基盤であること、そして、今後の成長の鍵となる可能性を秘めていることを多くの皆様にご理解頂くよう発信していく必要があります。その上で、わが国独自の小型衛星コンステレーション(レーダーによる観測、通信)などは経済安全保障上も極めて重要な課題。米欧のみならず、中国や韓国も取り掛かっている中で、わが国が遅れるわけにはいきません。また、先般、JAXAが日本人宇宙飛行士の公募をスタートしましたが、わが国としては2020年代後半に、米国人以外では初の月面着陸を目指します。
以上、私が担当する分野の施策の推進を通じて、日本の国力を高めてまいります。
「年男」でもあります。「日本を、世界をリードする国にする」との強い思いを持って、躍動疾駆する虎の如く政治活動に邁進してまいりますので、今年もご指導の程何卒よろしくお願いいたします。
皆様にとって、良い一年となるようお祈り申し上げます。