新型コロナウイルス関連の経済対策に向けて(中小企業向け)
自民党の経済産業部会のインナー会議に出席し、経済産業省所管分野に関する経済対策について同僚議員と議論。
私からは、次の事項を指摘。
・景気悪化を止めるための短期的対応と、景気浮揚や産業基盤強化のための中期的対応をそれぞれメッセージとして発信する必要がある。また、緊急事態であるので、真水の大胆な財政出動を躊躇すべきでない。
・短期的対応としては、雇用を守ることを最優先とし、その上で企業を守ることに主眼を置くべき。まず、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を被っている業種は多岐にわたる。したがって、業種を限定することなく、全業種を対象に、対前年同月比で売り上げが大幅に落ちた企業に対しては、その差額の一定割合を国が補填すべき。
・雇用調整助成金については、手続きが煩雑かつキャッシュが入ってくるまでに時間がかかる。簡易かつ迅速な対応が必要。また、助成率かさ上げの特例措置(中小企業2/3→4/5、大企業1/2→2/3)は現在北海道のみだが、これを全都道府県に適用すべき。
・中小企業については、消費税と法人税(法人税については納税できる利益をあげている企業は少ないが)の納税猶予を認めるべき。
・対個人については、報道などでポイント還元率の引上げや電子マネーの話が出ているようだが、現金を配布するのが良い。現金か電子マネーで一長一短はある。平時であれば、キャッシュレス推進の観点から政策をうつことも考えられるかもしれないが、緊急事態の今においては、残念ながら、全国的に、特に中小企業などにおいて、キャッシュレス環境が整っていないことを考えれば、現金で対応すべき。
・中期的対応については、公共事業。いずれやらねばならない必要性の高い事業、例えば、老朽化したインフラ対策や情報通信網整備などについて、国が複数年度にわたり実行することをコミットすべき。また、今回の反省も踏まえ、中国に依存し過ぎたことによるサプライチェーン・リスクへの対応として、生産拠点等の国内回帰を含めた分散の動きを国として支援すべき。
経済対策については、他にも多くの論点がありますが、取り急ぎ、経済産業部会長代理の立場から以上の通りです。できる限りの対応を講じられるよう、引き続き、力を尽くしてまいります。