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2020年05月26日

2次補正予算案について(党政調全体会議)

党の政調全体会議。二次補正予算についての議論。多くの議員から意見が出される中、私からは、同予算が成立することを前提に、その先のことについて二点指摘いたしました。

①これまでは給付、助成、融資といった当面の資金の手当てが中心だが、これから国がなすべきこと、できることは、「仕事を作ること」。つまり公共事業。道路、下水道のような従来型の社会生活インフラも重要だが、今回テレワークの増加でキャパシティ不足が露呈した情報通信インフラの整備を含め(2次補正予算案に計上されてはいるが、データ駆動型社会の進展を考えると莫大な投資が必要)、今後必ずやらなければならないことを前倒しでやるべき。未執行分の予算執行の加速に加えて、新たに積み増すことも含めて検討すべき。

②海外に目を向けると、経協インフラを含め海外で事業展開していた日本企業の方々がいったん帰国している。再度外国に戻って事業や投資を継続してもらわないと日本企業にとったも世界企業にとってもマイナスになる。こうした事業等を継続してもらうための支援も必要になってくると考える。

令和3年度予算編成がこれから始まるが、それを待つ前に検討していくことも視野に入れた対応が必要と考える。

2020年05月25日

9月入学について②

本日、党の秋季入学検討ワーキングチームの全体会合に参加。私は慎重な立場から下記の点を意見。与党として責任ある結論を出していかねばならないと思います。

・新型コロナによって生じた学びの遅れをいかに挽回するか、そして、来る入試の話は喫緊の課題であり、早急に答えを出して対応しなければならない。

・しかし、これらのことと、社会全体のあり方に関わる入学時期の制度変更の話は明確に切り分けるべき。

・教育は国家の根幹。中長期的な国力のことを考えれば、半年後ろ倒しする形での9月入学は、ただでさえ他の先進国に比して遅いとされている義務教育への入学時期を更に遅らせることになるので、絶対にあり得ない。

・逆に、半年前倒しする形での9月入学は、確かに子供たちがより早期から学びを開始できるというメリットはあろうが、多大なコストを払ってまで、既に社会や文化に定着した制度を変えることのメリットが正直理解できない。

・特に、グローバル化という名のもとに欧米に入学時期を合わせることに、国民の多くはそれほど関心はないのではないか。

・更に、留学等について言えば、まず、日本から外国への留学については、例えば、高校を2年半、大学を3年半で卒業することも考えて良いのではないか。入学時期だけを合わせるのではなく、中身、履修内容で判断し、出口で調整する政策的な対応だって考えて良いのではないか。また、それ以前の課題として、いわゆる「内向き志向」の傾向があるとすれば、その対応の方が重要。

・外国から日本への留学等については、時期を合わせるだけであれば、殆ど効果を生まないと思う。より本質的な課題、つまり、外国人が日本で本当に学びたいと思えるような質の高い教育を行えているのかという課題にしっかりと応えること無しに、形だけ合わせても意義は乏しい。

・拙速な議論は厳に慎むべき。

2020年05月12日

9月入学について

9月入学に関する議論がにわかに熱を帯びてきてきました。自民党内にもプロジェクト・チームが立ち上がりました。

私は、9月入学について断固反対との立場ではありません。新型コロナウイルス感染症の影響の拡大を契機に、こうした議論が真剣になされること自体は良いことだと思います。一方、教育は国力の根幹を成す極めて重要な施策であり、足元で学校が休校となっているという理由のみをもって、スタートを秋にずらせば良いという単純なものではありません。拙速な議論は厳に慎み、冷静な議論が必要です。

私自身、4月入学のシステム(学校に限らず、就職などより広い社会システム)に慣れ親しんできた一人ですので、特段、9月に変更すべき必要性は感じません。もっと言えば、4月入学についても、会計年度と合致しているとか、日本人の季節感と合うとか、その他の既存のシステムと共に定着しているということを除けば、子供たちの教育という観点から、9月入学に比して、絶対的に秀でている点があるのか、専門家のご意見を聞く必要があると感じています。

ただし、海外留学・勤務をした幾ばくかの経験を踏まえて私なりに現時点で考えることは、

① 海外との比較において(この比較も単純ではないのですが)、教育のスタートが相対的に遅いとされている日本において、仮に9月入学にするのであれば、現行制度を半年間前倒しすることはあっても、遅らせることはありえないということ。

② 9月入学のメリットとして、グローバルスタンダードに合わせることが指摘されます。海外留学等(親の転勤に伴う転校などもありますが)を希望する子供たちにとっては大きなメリットであるにしても、そもそもどれだけの日本人が海外留学を望み、どれだけの外国人が日本への留学を望んでいて、そのうち、入学時期がずれていることにより、どれだけの割合の方が留学等を断念しているのか定量的に把握したいです。私の感覚では、入学時期のズレが解消されたとしても、大きな違いが生じるのかピンときません。仮に、海外留学を増やす、あるいは、外国人の日本留学を増やすことを目標とするのであれば、もっと根本的なところに課題があると考えます

③ 新型コロナウイルス感染症の影響によって遅れている学習分については、今後の感染症拡大については予断を許さないものの、現時点においては、夏休みを充当するなどして対応すべきと考えます。

繰り返しになりますが、教育は子供の人格形成にとって極めて重要な政策です。同時に、国家百年の計と言われるように、国家運営にとっても極めて重要な戦略でもあります。「今やらなかったら、二度とできない!」といった類の扇情的な言葉に踊らされることなく、これを契機に、教育を含めた社会システムのあり方を冷静に議論していくことが肝要と考えます。

2020年05月3日

憲法記念日にあたり

今年も、この日を迎えるにあたり、我が国の未来を思う気持ちと忸怩たる思いが交錯してなりません。後者は、憲法のあり方に関する国会での議論が全く進展していないことに対する思いです。

自民党は元来、自主憲法の制定を党是とする政党であり、私もそのことに心から賛同する議員です。しかし、その憲法の由来だけではなく、憲法の施行から73年が経過する中で、我が国の人口構成、産業構造、技術、社会の価値観、周辺の安全保障環境等が大きく変化した中で、通常の立法措置ではその変化に対応しきれない事象が顕在化しています。

憲法を改正することに対する賛否は、世論も分かれますし、政党の見解も分かれるでしょう。しかし、法治国家である我が国において、最高法規たる憲法が、時代の要請にあったものでなければならないということについては、異論がないと思います。だとすれば、現行憲法がその要請に応えているのか否かを、立法府に属する国会議員が議論し、検証する行為は否定しがたいものです。

今は新型コロナウイルスの感染拡大という事態に直面しています。「有事にある今、憲法のあり方を議論するのはふさわしくない。平時に落ち着いて議論すべきだ」という論調も見られます。しかし、今回の新型コロナウイルスの発生前の平時において、こうした論陣を張られていた方の中には、現実的な必要性はないものとして、議論を回避されていた方も少なからずいらっしゃる。

自民党や私は、憲法改正の立場にありますが、改正するか否かは、制度上、国民投票という形で、国民の皆様の良識に委ねられるわけです。したがって、議論すらしないということは、国民から選択肢を奪うこと、そして、国民の良識を信じないことを意味することになりかねないと考えます。

巷間、言及される緊急事態条項(「緊急事態条項」といっても、私権の制限や国会議員の任期など様々な論点がありますが)についても、まずは立法措置や法解釈で対応すべきとの意見もありますが、私はそうした点も含めて、憲法とその他法律のあり方について国会で議論をすれば良いと思うのです。

繰り返しになりますが、私は現行憲法について、改正・改善すべき点は少なからず存在するとの立場です。本日は具体的な論点へ立ち入ることは控えますが、衆議院憲法審査会の幹事として、国民の皆様お一人お一人が憲法への考え方を更に深めて頂くことに資するような、目に見える形での議論を重ねていけるよう力を尽くしてまいります。

なお、本日から自民党憲法改正推進遊説・組織委員会HPにて憲法のアニメ動画や実写版の配信が始まります。順次コンテンツが追加される予定ですので、ご覧いただけますと幸いです。

https://www.jimin.jp/kenpou/yuuzeikai/?_ga=2.234920129.1913861146.1588430534-736147784.1580978799

2020年04月23日

リスクコミュニケーションについて

今朝、BBCでレッドフィールド米CDC(疾病予防管理センター)所長の記者会見を視聴しました。一部の米紙報道が正確性を欠いたことを受けた説明の中で、「今年の秋から冬にかけても、新型コロナウイルスが存在している場合、季節性インフルエンザとの判別が困難になり、対処も難しくなる」というものでした。

日本では、目下の緊急事態にどう対応するかに注目が集まっています。それは当然なのですが、同時に、少し先のことまで見据えて発信を行い、国民の皆さまに安心や心構えをして頂くことが必要だと考えます。

現時点で5月6日までとされている緊急事態宣言の今後の見通しについても可能な限り早めにアナウンスすべきですし、仮に延長となる場合については、ある程度長めの期間をみて国民の皆様にお伝えすべきと考えます。

これは、昨年、千葉県を襲った台風15号の際に、短期に停電が解消するとされながら、結局長引いたことにより、住民の皆様に不安や不信が生じてしまった経験を踏まえた考えです。勿論、見通しが良い意味で外れ、収束が早まるのであればそれに越したことはありません。こうした考えに基づいて動いてまいります。

2020年04月17日

10万円の一律給付について

私自身、自民党内で一貫して主張してきたことです。自治体の手続き等により、最低でも3カ月かかるという説明があり、一時は断念せざるを得なかったのですが、結果としては良かったと思います。

党内外における政策の決定過程については、色々と思うところはありますが、検証は落ち着いてから。

今は一致団結して国難を乗り越える時。一刻も早い収束と経済再生に向けて力を尽くします。本日の自民党対策本部では、自治体の負担を軽減しつつ、速やかに配布する方法について私案を提案しました。

自民党新型コロナウイルス対策本部にて

2020年04月15日

ZoomがBoom?

緊急事態宣言が出される中で、いわゆる「3密」を防ぐために不要不急の外出自粛や在宅勤務等が求められています。その中で、オンライン診療やウェブ会議などのオンラインサービスが注目を集めています。特にウェブ会議用のサービスについては、個人レベルの友人同士での利用が増え、「ウェブ飲み」という新語ができるほど流行っています。その一方で、気をつけなければならないのは、セキュリティです。例えば、今、流行りの「Zoom」。

Zoom飲み、Zoom会議等々が私の周りでも行われています。非常に便利と聞きます。しかし、本件については、通信データの一部が特定の国のサーバーに送られているとの指摘を含め、数々のセキュリティ上の脆弱性や問題点が指摘されています。

既に、台湾当局、ドイツ外務省、米上院、Google、Space Xなど、諸外国の公的機関や民間企業がZoomの使用を禁止ないし制限をし始めています。

我が国においても、今月に入り、NISC(内閣サイバーセキュリティセンター)がセキュリティ上の問題点があることを公表し、その使用について注意喚起しています。Zoom社も指摘されている課題に今後対応する旨のコメントを出しているようです。

こうした中で、永田町・霞が関界隈も、Zoom Boom(はやり)のようですが、少なくとも、政府等の公的機関は慎重に対応すべきですし、便利さの裏に潜むリスクについて国民の皆さまに向けたわかりやすい広報が必要だと考えます。

2020年04月14日

新型コロナウイルス対策(自民党対策本部への意見)

昨日、自民党の新型コロナウイルス対策本部に意見書を提出しました。主な内容は下記の通りです。一つひとつ形になるよう動いてまいります。

【感染拡大防止の措置について】

〇 医療機器をはじめ、防護服、マスク等の生産について、通常業者のみならず、「異業種の事業者」に対しても要請が出せるよう法整備を急ぐこと(「新型インフルエンザ等特措法」又は「国民生活安定緊急措置法」の改正)(例:人工呼吸器の製造を自動車メーカー等へ要請。他国では実施しているところもある。)

〇 今は、感染拡大を止めることに集中すること。国民の皆さまの命と医療関係者の命(医療崩壊の回避)を守るため、中途半端な「経済活動維持」の考え方は捨てること。国民皆保険を自負しながら、こういう危機時の対応を誤ると世界からも批判を浴びて、日本の信頼が崩れると考える。

〇 新型コロナウイルス感染症対策や経済対策について国民の皆さまに詳細にご理解頂くためにも、NHKのチャンネルの一つを、臨時的に、政府広報のためにお借りすることも有効なのではないか。

〇 緊急事態宣言が出された自治体において、法令上規定されているものを含む、様々な期限の延長等について、各省庁が網羅的に検討すること(運転免許証更新の期限延長手続き(郵送不可の自治体もある)、教員免許等の各種免許の更新等)

〇 マスクが市場に出回っていないことへの不安をお持ちの国民の皆さまにご理解頂くためにも、マスクの国内の製造状況(増産体制の現状を含む)、海外からの輸入状況、かつ、配布先の詳細を定量的に示し、わかり易くタイムリーに公表すること。

【経済対策について】

〇 緊急経済対策第2弾として、「全国民に対する一律の現金給付」の実施をコミットすること。

その際、現金給付に関し、マイナンバー「カード」取得を前提とすることは、行政事務が煩雑になるとともに、「3密」を招くおそれがあるので、やるべきではないと考える。緊急措置として、「マイナンバー」(マイナンバーカードではなく)と身分証明書を金融機関の窓口で提示すれば、現金給付を受けられる仕組みで対応可能だと考える。その場合、課税対象とし、来年は給付を受けた国民全員が確定申告することとしてはどうか(高所得者ほど累進税率が高くなる)。

2020年04月13日

5G関連法案、特定デジタルプラットフォーム関連法案 質疑③ (経済産業委員会)

4/10に衆議院経済産業委員会で30分間の質疑に立ちました。主な質問のみ記載します。

〇 我が国における半導体産業の再生について

半導体技術こそが、6Gへの挑戦はもちろんのこと、量子や人工知能といったエマージング技術を高めていくための鍵。しかし、世界における日本の半導体シェアは、1988年には50%を超えていたが、2017年には10%を割り込む水準まで落ち込んでいる。

我が国の半導体産業の再生には何が必要なのか。クアルコム社のような、利益率の高いファブレス型企業を目指すのか、買収された企業を買い戻すのか、価値観を共有する諸外国の企業との連携を模索するのか、海外企業の工場を国内に誘致し、日本の技術力を上げていくのか、併せて、今まだ残っている日本人の熟練技術者の力を借りるのか。アプローチは様々と考えるが、政府の見解を問う。

〇 リアルデータの利活用に関するルール整備について

特定デジタルプラットフォーマーの規制に関する法案には全面的に賛成。その上で私の問題意識を一つ。法案の対象となるGAFA等の巨大デジタルプラットフォーマーが支配するバーチャルデータの世界では、日本が勝つことは難しいように感じるが、リアルデータの世界では十分に世界と戦えると考える。

そのためには、今回の法案に加えて、更なる対応が必要。例えば、欧州は、今回の法案と類似の規則(オンライン仲介サービスの公正性・透明性の促進に関する規則)を既に昨年の段階で決定し、更に一歩進んで、企業が持つ「産業データ」を、製造業、モビリティー、健康・医療など9つの分野に分類し、各プラットフォームの構築に取り掛かっている。今年の2月に欧州委員会が公表した「デジタル分野の戦略」によると、年内には大きな法的枠組みをまとめていく予定とされている。

我が国も、自動運転、健康医療、農業など、豊富なリアルデータを保有しているし、G20大阪トラックにおいて議長国としてDFFT(Data Free Flow with Trust)を提唱した立場にある。我が国こそ、イノベーションを喚起するために、各分野におけるリアルデータのプラットフォーム構築とリアルデータの利活用推進に向けたルール整備を急ぐ必要がある。昨年より、自民党の知的財産戦略調査会において検討を進めているが、この点に関する経産大臣の見解を問う。

2020年04月13日

5G関連法案 質疑② (経済産業委員会)

4/10に衆議院経済産業委員会で30分間の質疑に立ちました。主な質問のみ記載します。

〇 ローカル5Gについて

 ローカル5Gについては、工場のような限られた場所での利用だけでなく、将来的には、スマートシティのように街全体に5Gを活用する方法も想定される。また、早晩、全国5Gのネットワークにローカル5Gがつながることも想定されるが、そうなると、ローカル5Gのセキュリティ確保は一層重要となるので、審査は厳格であるべき。

 特に、本法案の税制上の優遇措置を利用しないローカル5G事業者と、全国5Gの大手キャリア事業者のセキュリティ審査は、内容と運用において同程度に厳しいと理解して良いか?

→(ローカル5Gのセキュリティ審査の方が緩いとの答えを受けて)全国5Gと接続するローカル5Gについては、その接続する時点で、全国5G基準のセキュリティ要件を課すべき。電波法改正も含め、制度の見直しを図るべきではないか。

〇 6Gについて。

日本企業が5Gで挽回する可能性について総務省に聞くと、「5Gで勝つのは難しいので、6Gに向けて頑張る」との回答が常。しかし、5Gで勝てない国が6Gで果たして勝てるのか、イメージが湧かない。少なくとも、5Gで日本が勝てていない分析なくして先には進めないと思うが、政府の見解を問う。

なお、中国は2030年に6Gを実用化すると公表しているが、先般総務省が公表した『Beyond 5G推進戦略』の骨子には、日本も同じ2030年という野心的な目標設定。6G/Beyond5Gが、5Gとは全く別のものであれば、各国がゼロからのスタートとなるので、日本が国際競争に打ち勝つというのもわかるが、6Gが5Gの延長線上にあるものとすれば、既に大きく出遅れている以上、国として本気で関与していく、相当の覚悟が問われている。

2020年04月12日

5G関連法案 質疑①(経済産業委員会)

4/10に衆議院経済産業委員会で30分間の質疑に立ちました。主な質問のみ記載します。

〇 5G基地局の整備について

5Gの特長の1つ、「超高速・大容量」の実現のために活用する高周波数帯の電波は、①短距離しか飛ばない、②壁や木で遮られるといった短所があるので、かなり密に基地局を設置する必要。

5Gネットワークを全国隅々まで広げ、通信インフラにおける地域間格差をなくすためには、全国キャリア4社が別々に基地局を整備するのではなく、整備エリアを分担する等、4社が協働して整備すべきではないか。(情報通信に限らず)日本企業の国際競争力が低下しているのは、国内の限られたマーケットを奪い合う構図に一因があるのではないか。今月1日にソフトバンクとKDDIが「5G JAPAN」を設立し、共同で基地局整備を進めていくこととなったが、更に進めてALL JAPANの体制をとることが国益にかなうと思うが政府の見解を問う。

〇 エッジコンピューティングについて

5Gの導入が進むと、自動運転や遠隔医療を含め、様々な事業が生まれる。「超高速・大容量」に加えて、「低遅延」を実現するためには、数百ミリ秒と言われる、クラウドとのやり取りにかかる時間をどう克服していくかが課題。数ミリ秒しかかからないとされるエッジコンピューティングの整備、またその研究開発への支援が必要になると考えるが政府の見解を問う。

〇 光ファイバー網

5Gの議論は、とかく基地局に焦点が当たるが、光ファイバー網、データセンター、海底ケーブルなどシステム全体として進めていく必要がある。通信速度ランキングに関する最近の調査では、OECD加盟国中、日本は23位とかなり遅い。光ファイバー網についても、民間にすべてを任せるスタンスではなく、国としてしっかり関与すべき。

また、5G、更には6Gまで考えると、通信データ量が急増することが見込まれる中、既存の光ファイバー網では容量が不足すると考えられる。既にそれを見越した対応がなされているのかを問う。なお、光ファイバー網が物理的に敷かれている場所は、事業会社ごとにしか把握しておらず、政府として一元的に把握していない。国家のリスク管理の観点から問題ではないか。

〇 海底ケーブルについて

各国間を繋ぐ海底ケーブルは、日米仏で90%のシェア。しかし、最近では中国が積極的に敷設。昨夏にはロシアの潜水艦が火災事故を起こしたが、他国の海底ケーブルの諜報活動を行っていたとの報道もある。データ駆動型社会を迎える中、島国である日本にとって海底ケーブルは、まさに生命線であり、強靭化を図ることが不可欠。米国を含めた諸外国との間のケーブル本数の増設や連携について、今後の海底ケーブルの敷設に関する政府方針を問う。

2020年04月9日

5G、6G社会へ向けた我が国のエネルギー政策面での課題について

明日の衆議院経済産業委員会から5G関連法案の審議がスタートします。今後、5Gの社会実装が進むと同時に、更にその先のBeyond5G、6Gへの挑戦も進むでしょう。その中で、私がかなり前より懸念しているのがエネルギー消費量に関する課題です。

世の中では、5Gや6Gといった情報通信インフラの整備、そしてそれが可能とする社会のあり方(例えば、自動運転、遠隔治療、スマートシティ)について関心が高まっています。しかし、こうした社会を目指す過程で、当然、データ量は今と比べて爆発的に増えることになります。データ処理量が増えるということは、その分電力消費量も増えるということです。

私が懸念するのは、その消費量が将来的にどの程度の規模になるかという点です。2030年度に向けた我が国エネルギー政策の目指すべき姿を描いた政府の「第5次エネルギー基本計画」に影響を与える規模のものなのか、あるいは無視しうるものなのか。仮に影響を及ぼし得るとすれば、5G、6Gのシステムを構築しても、エネルギー供給の制約により機能しない可能性が出てきます。それを回避するには、基本計画の変更を検討する必要性も生じます。自民党や国会での議論の中で、何度も指摘しておりますが、国の政策において欠落している視点と言わざるを得ません。

以前、総務省や資源エネルギー庁に確認した際、「このような試算を政府として行っていない」ということでしたので、私からは、「省エネ技術の発達を含め、様々な変数(=不確定要素)もあるだろうが、一定の前提を置いた上で試算をして欲しい」と依頼をしていたところ、昨日、総務省が公表した『Beyond 5G推進戦略(骨子)』においてその試算が示されました。

その試算によると、省エネ対策がなされなければという仮定の下では、2030年のIT関連の電力消費量は2016年のなんと36倍になるとのことです。これは、現在の総電力需要の1.5倍にあたるとのことです。であるとすると、明らかにエネルギー基本計画の前提が崩れます。

再生可能エネルギーの導入や蓄電池等の技術開発を進めていくのは必要ですが、それだけでは5G、6Gの社会を支えることは不可能です。だからこそ、新たな社会の実現のためにも、基本計画で示されている2030年のエネルギーミックスの割合なども含め、今一度、冷静に議論する必要があるのではないかと考えます。私としては、再稼働が進まない原子力発電や、高効率の石炭火力発電のあり方を含め、政治が責任を持って正面から議論していかねばならないと考えます。

明日の経済産業委員会で私も質疑に立ちますが、残念ながら、時間の制約もあり、本件については言及しませんが、我が国のエネルギー安全保障のあり方について、引き続き検討を続けてまいります。

2020年04月5日

緊急事態宣言を発出すべき

首都東京の医療崩壊を食い止めるためにも、新型インフルエンザ等特別措置法に基づく緊急事態宣言を出す時だと考えます。

緊急事態宣言を出しても、新たに可能となることは限られていて現状と大した変わりはないとの指摘もあります。

確かにそうかもしれません。
不要不急の外出自粛は既に呼びかけられているし、緊急事態宣言が出たからといって、外出に罰金等が課されるわけでもなく、強制力が生じるわけでもありません。国民一人ひとりの生活に大きな変化が生じることはないかもしれません。

しかし、緊急事態宣言が出されると、政府の外出自粛要請に法的根拠が付与されます。だとすると、それによって国民が外出を自粛し、イベントの中止や店舗の閉店など、社会に更なる損失が生じる場合、特措法の第5章「財政上の措置等」(第62条〜)に規定される事項のみならず、政府には補償に関する責務が一定程度生じると考えるのが妥当だと思います。

緊急事態宣言が出されていない状況では、こうした損失は、最終判断を委ねられた各事業者が抱えざるを得ません。もちろん、政府としては様々な対策をとってはいますが。

緊急事態宣言を出すことの意義は、感染拡大による社会秩序の崩壊を止めるための必要最小限の私権制限のみならず、国民が現在甘受している損失やリスクを国が一定程度引き受けるというメッセージを発することにもあるのではないでしょうか。そのことによって社会に対して安心感を与えられるのであれば、政府はなおさら決断をすべき時期に来ていると考えます。

2020年04月4日

「マスク2枚」について

「その前に他にやることないのか」


ここ数日、地元の皆様から厳しいお叱りを頂きます。
私も、最初に耳にした時、「?」と感じましたが、総理記者会見の発言を読むと、背景は下記の通りです。

https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/202004/1corona.html

・マスクの生産量
先月:6億枚超(生産) → 今月:7億枚超(供給確保見込み)

・対医療機関のサージカルマスク配布量
先月:1,500万枚 → 来週:追加で1,500万枚予定
地域によっては、医療崩壊寸前のところで懸命に踏ん張って下さっている方々への支援は最優先です。

・高齢者施設、障害者施設、全国の小・中学校向けには布マスクを確保(順次配布予定)

・その上で、来月にかけて、更に1億枚を確保するめどが立ったため、全国5,000万余りの世帯全てを対象に「マスク2枚」を配布予定

以上はマスクに限った話です。

来週7日には、政府の経済対策が閣議決定される予定です。既にお伝えしておりますように、無利子無担保融資や雇用調整助成金の拡充を含め、様々な対策を打ち出し済みです。また、上記経済対策には、生活支援を目的とした給付措置や、企業の資金繰り支援としての納税猶予措置など、様々な追加措置が決定される予定です。また、それで終わりではなく、反転攻勢期に向けた対策も予定されています。

マスク2枚はその一部に過ぎませんが、確かに、国民のみなさまが、先が見通せない戦いの中で、大きな不安と疲労をお感じになられる中で、今回の「マスク2枚」の打ち出しについては唐突感は否めないと思いますし、コミュニケーションの方法を改善しなければならないとも思います。

一方で、私自身について言えば、こうした状況の中で政府の対応の行き届かない部分に目が行きがちになるのも事実ですが、政府関係者の皆さんは、この週末も不眠不休で対応されているでしょうし、かなりの時間が経過しているので、疲労も極限に達しているのではないかとも推察します。

こうした中で、私も一国会議員として、地元活動にはかなりの制約があるものの、多くの方々から様々な声を頂き、できる限り前向きな提案を通し、社会を支える一助となれるよう力を尽くしてまいります。

2020年04月3日

今後の感染症対策のあり方について

本日、衆議院厚生労働委員会にて質疑に立ちました。

新型コロナウイルスへの対応に触れつつ、今後の感染症対策のあり方について下記のような提案をさせて頂きました。政府からは前向きな答弁もあり、今後もしっかりとフォローアップしていきます。

国会中継のURL:http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=49991&media_type=

〇 アビガンについては、胎児に奇形をもたらす、いわゆる催奇形性のリスクが指摘される中、特に若年層に処方する際、症状の改善効果を優先することで、将来、副作用が顕在化することや、国・製薬企業に対して薬害訴訟が起こるリスクを懸念。アビガンの副作用と処方について、医師・患者間のインフォームドコンセントはもちろんのこと、国から国民への周知を徹底すべき。

〇 海外でのアビガン利用については、製薬会社・PMDAが指定した処方をとらない可能性も。我が国や製薬企業に対する訴訟リスクを低減する観点からも、我が国と輸出先の国・企業との間で、使用に関する責任の所在を明確にする契約が必要。

〇 米国政府が立ち上げたコンソーシアムには、3つの国立研究所、NASA、グーグル、アマゾン、マイクロソフト、IBM、またMIT等の大学の研究者が参加して、All U.S.Aの布陣を敷き、ワクチンと治療薬の開発をスタート。緊急事態の時だからこそ、我が国も、国主導で製薬企業を始め、あらゆる業種の民間企業やアカデミアの総力を結集してAll Japanの布陣でワクチンや治療薬の開発に取り掛かるべき。

〇 社会的使命感に駆られた企業が、開発に成功したとしても、既に感染が収束している場合、製造した薬や投資した設備が無駄になってしまうことも。こうした場合に、国が、薬を買い取って、備蓄をし、また、定期的に買い替えて更新するという形で、民間のリスクや負担を軽減し、緊急時に企業が即応できる制度を設けるべき。

〇 今後、新たな感染症やバイオテロを含め、いかなる生物由来の危機が生じても国が即応できるよう、あらゆる危機に対応可能な事前の法整備が必要。

〇 感染症対策は安全保障そのもの。平時から活動する常設の司令塔が必要。内閣官房の「国際感染症対策調整室」を改組し、NSC(国家安全保障会議)の下にあるNSSに所属する一つの班とし、世界の感染症等を常時監視し即応できる体制を作るべき。

〇 現在、政府が、マスクや人工呼吸器の生産・増産要請をしているが法的根拠はない。現行の新型インフルエンザ等特措法や国民生活安定緊急措置法では不十分。緊急事態においては、必要物資を日頃から製造している企業のみならず、他業種の企業に対しても、物資の生産能力があれば、政府が生産を要請できる法整備を検討することが必要。

〇 現行の国家安全保障戦略には「感染症」という単語が一箇所あるのみ。パンデミックを含めた感染症リスクを我が国自身の問題として重く受け止め、その対応の方向性を国家安全保障戦略にしっかりと明記すべき。

2020年04月2日

中小企業税制に関する会合

明日の衆議院厚生労働委員会で30分間の質疑時間を頂きました。昨日政府に対して質問通告し、本日はその準備もしつつ、終日、政策を議論。

本日から来週まで、自民党本部における会合は原則中止・延期することとなっていますが、午前中には経済産業部会と中小企業政策調査会の合同会議で、経済対策に関する税制措置などについて議論。

私からは次の3点を指摘。

①中小企業等に対する様々な措置を設けるのは良いことだが、例えば、納税猶予などについては税務署の窓口で長時間待つことがないよう工夫をして欲しい。

②消費税、法人税、固定資産税などの納税猶予をした場合、例えば1年後に2年分をまとめて納付するようなことがあれば、資金繰りが厳しくなる企業が出てくると思うので、分割納付や再猶予を認めるなど、企業の実情に応じた柔軟な対応をすべき。

③テレワークなどのデジタル化投資を推進するための税制措置については、新型コロナを機に、テレワークやオンライン診療などの声が高まることは理解できるし、進めても良いとは思うが、同時に、日本がどういう社会を目指していくのかという全体像をもっと深く議論し、その中で、こうしたデジタル化の具体的なあり方を位置付けていく作業が必要ではないか。

地元の皆様からも貴重なご意見を様々頂きます。同僚議員ともしっかりと議論をしながら、形にしていければと思います。

2020年03月31日

新型コロナウイルス関連肺炎対策本部

党の新型コロナウイルス関連肺炎対策本部にて、本日も議論。

発言時間も限られているため、私からは治療薬について指摘しました。

総理が増産すると表明したアビガン錠は、催奇性の副作用を考慮すると、若い男女にはなかなか使いづらいところがあると思うので、国立感染症研究所には承認済みの既存薬をできる限り幅広くスクリーニングして試して欲しいと要望しました。

加えて、新薬開発について、以前、厚労省から「新型コロナウイルスについては変異しにくい」とのコメントがあったのですが、これだけ世界で感染拡大していることを考えると、変異している可能性があると思うので、外国で流行しているウイルスの新しい株も速やかに入手して開発に取り組んで頂きたいと要望しました。

政府関係者を含め、多くの方が社会を支えようと必死に頑張っておられます。気持ちを共有しながら、一国会議員としての職責をしっかりと全うしてまいります。

2020年03月31日

GIGAスクール構想について

今朝は、党経済成長戦略本部GIGAスクール実装タスクフォースからスタート。GIGAスクール構想というのは、Global and Innovation Gateway for All。子供たち一人ひとりに個別最適化され、創造性を育む教育ICT環境の実現を目指すものです。 

 

党の提言案にある、「一人一台端末の全学年への全国的な整備を、今後1年間程度を目安として早急に行う」との部分について意見しました。必要性については賛同しつつも、令和5年度に向けて徐々に整備することを予定したものを前倒しすると、一学年100万台として小中9学年分を一気に用意しなければならなくなります。文科省には供給の確保と、需給ひっ迫に伴う単価上昇の回避を念押ししました。

また、ハード面のICT化と同時に、教える側の先生の能力が重要です。教員の育成はすぐにはできませんが、育成をすぐに始めることはできますし、やるべきです。教育学部におけるカリキュラムや授業内容についても、早急に対応するよう、文科省に要望しました。

更に、校内LANの整備に関する政府補助の基準は、既に一定の整備を自主的に進めている自治体(千葉市など)にとって活用しづらいものとなっていることを指摘し、改善を要望しました。

国の未来を担っていく子供たちが持てる潜在能力を最大限発揮できるよう、尽力してまいります。

2020年03月30日

経済対策について

新型コロナウイルス関連の経済対策案について党内議論。

既にこれまで私が要望したいくつかの点は盛り込まれましたので、更に、全ての中小企業に対して一年間の納税猶予を認めること(かつ、一年後に2年分を納税するのではなく、分割納付なども認めること)に加え、スピードを重視して現金給付を全国民一律にと要望。

党役員の回答としては、各自治体が全住民の口座や住所を把握しているわけではなく、給付申請書を送って返してもらうとすると3〜4ヶ月かかるので、所得が大幅に減少して生活に苦しむ方に手を上げてもらう方式にする方向とのこと。

各自治体はマイナンバー(「マイナンバーカード」ではなく)を住民に通知した先は把握していると思いますし、マンパワーは必要としても、3-4ヶ月までもかけずにやり切る方法はあると考えます。回答された、所得の大幅減少で生活に困っている方に手を挙げて頂く方式では、基準を定めたり、その基準に本当に適合しているのか、確認・審査にも時間がかかると思います。

やはり本来的には一律給付がベストではないかと思います。口座の確認と振り込みに事務負担や時間がかかるのであれば、(米国では日常的に使用するcheckのように)「小切手」を作成・送付した上で、金融機関に持って行って換金してもらう(本人の署名を必要とする)のが良いと思います。負担減とスピードを両立させる方法を模索すべきです。

引き続き、自分の思うところを主張してまいります。

2020年03月26日

新型コロナウイルス関連経済対策

本日、自民党の新型コロナウイルス対策本部に出席し、経済対策について有識者からヒアリング。経済対策のとりまとめも佳境に入ってきました。私からは、次の事項を改めて指摘。

〇 今は平時ではない。財政規律も非常に重要ではあるが、今は棚上げし、特に中小企業の雇用を守ることを通じて社会・経済を支えることを最優先すべき。

〇 まず、感染拡大の影響を被る業種は多岐にわたる一方で、同一産業内、たとえば、運送業では扱う荷物の種類によって状況は全く異なる。したがって、全業種を対象に、対前年同月比で売り上げが大幅に落ちた企業に対しては、一定割合まで国が補填すべき。

〇 加えて、既に納税猶予制度は存在するが、様々な条件が付されているので、特に消費税の納税猶予を広く認めるべき。

〇 人への給付については、とにかくスピードが命。したがって、シンプルであるべき。所得制限を設けたり、(クーポン券などで)使途を限定すべきではないと考える。また、有識者からキャッシュレスの話もあったが、中小企業が裨益するためにはキャッシュレスは適当ではない。現金であるべき。

2020年03月23日

新型コロナウイルス関連の経済対策に向けて(中小企業向け)

自民党の経済産業部会のインナー会議に出席し、経済産業省所管分野に関する経済対策について同僚議員と議論。
私からは、次の事項を指摘。

・景気悪化を止めるための短期的対応と、景気浮揚や産業基盤強化のための中期的対応をそれぞれメッセージとして発信する必要がある。また、緊急事態であるので、真水の大胆な財政出動を躊躇すべきでない。

・短期的対応としては、雇用を守ることを最優先とし、その上で企業を守ることに主眼を置くべき。まず、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を被っている業種は多岐にわたる。したがって、業種を限定することなく、全業種を対象に、対前年同月比で売り上げが大幅に落ちた企業に対しては、その差額の一定割合を国が補填すべき。

・雇用調整助成金については、手続きが煩雑かつキャッシュが入ってくるまでに時間がかかる。簡易かつ迅速な対応が必要。また、助成率かさ上げの特例措置(中小企業2/3→4/5、大企業1/2→2/3)は現在北海道のみだが、これを全都道府県に適用すべき。

・中小企業については、消費税と法人税(法人税については納税できる利益をあげている企業は少ないが)の納税猶予を認めるべき。

・対個人については、報道などでポイント還元率の引上げや電子マネーの話が出ているようだが、現金を配布するのが良い。現金か電子マネーで一長一短はある。平時であれば、キャッシュレス推進の観点から政策をうつことも考えられるかもしれないが、緊急事態の今においては、残念ながら、全国的に、特に中小企業などにおいて、キャッシュレス環境が整っていないことを考えれば、現金で対応すべき。

・中期的対応については、公共事業。いずれやらねばならない必要性の高い事業、例えば、老朽化したインフラ対策や情報通信網整備などについて、国が複数年度にわたり実行することをコミットすべき。また、今回の反省も踏まえ、中国に依存し過ぎたことによるサプライチェーン・リスクへの対応として、生産拠点等の国内回帰を含めた分散の動きを国として支援すべき。

経済対策については、他にも多くの論点がありますが、取り急ぎ、経済産業部会長代理の立場から以上の通りです。できる限りの対応を講じられるよう、引き続き、力を尽くしてまいります。

2020年03月19日

自民党新型コロナウイルス対策本部にて

自民党の新型コロナウイルス対策本部。私からは政府に対して2点を指摘しました。

まず、3/11に発生した成田空港検疫所での検査試薬破損事案。その後、検査職員2名がいったん陽性反応となりましたが、飛散したものが体に付着していただけということで陰性という判断に。検査所は今もなお使用できない状況です。このこと自体を咎めるつもりはありません。

しかし、本件が公表されたのは3/17。事案発生から1週間近く、厚労省も、国交省も、成田空港も何ら発表がありませんでした。職員の住民票がある自治体には「〇〇市で初めて感染者が出た」ということのみが千葉県を通じて連絡がありましたが、人数、性別、原因含め、その他の情報については問い合わせをしても何ら市には教えてもらえず、市職員の方はご苦労されたと伺いました。大変なのは分かりますが、こういう時だからこそ、正確な情報をタイムリーに関係者と共有する、また、公表する体制の構築すべきであることを強く求めました。

二点目は、治療薬候補のアビガン錠の催奇性リスクについて。服用すると胎児に奇形が生じるリスクが高いことが指摘される中で、ようやくメディアにおいても妊婦の方への副作用に言及する報道が増えてきました。

しかし、これは妊婦に限ったことではなく、男性も服用すれば精液に移行します。したがって、服用期間中及び服用終了から1週間内に男女が性交する場合、極めて安全性の高い避妊がなされる必要があると言われています。医師の方はご存じだとは思いますが、将来の薬剤訴訟を回避する観点からも、仮に治療薬としての採用が決まった場合には、アビガン錠に限らず、その副作用等のリスクについて、国が直接国民に対して周知を徹底すべきであると指摘しました。

緊急事態であるからこそ、冷静な対応が必要だと考えます。

2020年03月14日

新型コロナウイルス対策としての経済対策(暫定私案)

新型コロナウイルス対策関連の経済対策について(現時点での小林私案)

先行き不透明な中で、国民のマインドを転換させるためには、前例にとらわれることなく大胆な政策を提示し、強い政治的意志を示すことが肝要。当面の措置については、即効性を重視すると共に、中期的にも国民の期待の形成及び予見可能性の向上に資するメッセージを発信するのが望ましい。

〇 当面の措置

(企業に対する支援)

・確定申告済みの企業について、昨年分の納税額の還付(還付割合、条件は要検討)。

・無利子・無担保融資の迅速化

資金繰り対応として、既に、日本政策金融公庫の無利子・無担保融資が始まっているが、スピードを重視し、審査は大幅に簡略化。

・雇用調整助成金の拡充

知事が緊急事態宣言を出している地域(現時点では北海道のみ)に適用されている特例(※)を全都道府県に適用拡大すること(※ 対象:非正規も含めた雇用者、助成率:中小2/3→4/5、大企業1/2→2/3)。

(個人消費の喚起)

・税制上の措置

6カ月に限り、消費税率を5%に軽減(開始時期は可能な限り早く設定。半年経過後は従前に戻す)。源泉徴収対象者の所得税を免除(手取りを増やす)。確定申告済の個人に昨年分の納税額を還付(還付割合、条件は要検討)。

・電子商品券等

期限付き。マイナンバーカードの保持を条件とする(これから申請する者についても対象)。市町村窓口における迅速化が必須(金額は要検討)。

なお、(巷間取り沙汰される)キャッシュレス・ポイント還元の拡充については、決済企業から店舗に入金されるまでにラグがあり、即効性に欠けるため適切ではない。加えて、裨益する対象が中小企業というよりもカード会社となるとの問題もある。

〇 中期的対応

・公共事業としてのインフラ投資(特に、既存インフラの老朽化対策や情報通信インフラ等の整備)。単年度ではなく、複数年度予算とし、予見可能性の向上を図る(金額は要検討)。

・企業のサプライチェーンを見直す(国内回帰または分散)ための公的支援。

2020年02月24日

データ利活用を推進するルール整備への挑戦

 米国のGAFA、中国のBATHをはじめ、巨大なプラットフォーマーが登場し、インターネット上のバーチャルデータを独占して覇権を確立しています。この通常国会では、イノベーションを促しつつも、プラットフォーマーによる優越的地位の濫用を防ぐ観点から法案が提出され、審議が行われる予定です。本来であれば、こうした巨大プラットフォーマーに比肩しうる日本企業が出現することを期待したいですが、現時点ではなかなか難しいと感じます。

   

 それでは、これからIoTや5Gの社会が到来する中で、我が国に勝ち目がないかと言えば、決してそのようなことはないと私は考えます。バーチャルデータでは勝負できなくとも、「リアルデータ」の土俵では、我が国には大きな強みがあります。リアルデータとは、個人や企業などの現実の経済活動から得られるデータです。自動車の走行データ、健康・医療データ、工場設備・農業・建設等の現場で蓄積されるデータなどをイメージして頂くと良いかと思います。収集される膨大なリアルデータの利活用を進めることで、新たな事業創出や、イノベーションによる産業の発展が期待されます。

   

 身近な例を挙げると、「コネクテッドカー」(※)。事故発生時にエアバッグ作動と同時に警察や消防へ緊急連絡をするシステム、盗難車両の追跡を可能とするシステム、安全運転のレベルを計測するシステムなどが搭載されるようになってきました。その安全運転の水準に合わせて保険料が変動するテレマティクス保険と呼ばれるサービスも生まれています。また、莫大な走行データを駆使して、カーシェアやライドシェアに活かしたり、公共交通機関と連携して移動の最適化を図る動きが出てきています。

※ ICT端末としての機能を有する自動車。車両の状態や周囲の道路状況などの様々なデータをセンサーにより取得し、ネットワークを介して収集・分析することで新たな価値を生み出すことが期待されています。

    

 また、世界に誇る国民皆保険制度の下に集められている健康・医療データ。妊婦健診、乳幼児健診、学校健診、事業者健診、特定健診等、生まれる前から人生の終焉に至るまで、様々な健診・検診データもあります。これらのデータを利活用することにより、新薬の開発促進、重複する検査や投薬の回避、緊急時・災害時における個人の既往歴の把握による適切な対応、個々人の健康意識の向上などの効果が期待され、更には、医療費全体の効率化が図れることになります。

     

 既に米中はバーチャルデータからリアルデータの分野でも覇権を目指し、世界中でリアルデータの争奪戦が始まる中で、我が国の場合、リアルデータの収集、社会実装、産業化に強みがあり、またそのリアルデータの種類や信頼性が高いと言われている一方で、それらのビッグデータ化(クラウド化)、分析(AI)、そのデータを利用したソフトウェアの開発などが他国に比べて遅れているのが現状です。

     

 我が国がイノベーションのエコシステムを構築し、世界をリードするためにも、各分野におけるリアルデータのプラットフォームを作り、そして、データの利活用を促進するルールを整備する必要があると考えます。データの知的財産としての位置付け、データのオーナーシップ(誰に帰属するのか)、オープン・クローズのルール、同時に民間による収集したデータの分析、ソフトウェアの開発などの推進策など、論点は多岐にわたるでしょう。

 こうした点について、私が事務局長と務める自民党知的財産戦略調査会で問題提起をし、林芳正会長にも問題意識を共有して頂き、昨年から既に議論をスタートしています。

     

 多くの政策課題と異なり、本件については有識者が殆ど存在しません。政府においても議論の蓄積はありません。世界のどの国もまだルールを確立するどころか、議論が進んでいないので当然です。だからこそ、世界に先駆けてルール整備を行う価値がありますし、昨年のG20サミットでDFFT(Data Free Flow with Trust = 「信頼性のあるデータの自由な流通」)を議長国として提唱した我が国こそがその役割を担う責任があります。

      

 曖昧模糊としていて、手探りの状況の中での議論・検討ではありますが、データのユーザーの意見などにも耳を傾けつつ、自民党が主導して方向性を打ち出し、できる限り具体的な形をつくっていきたいと考えます。

2020年02月14日

新型コロナウイルス対策本部

自民党本部にて新型コロナウイルス対策本部の会合。
政府が対応している最中でもあるので、1時間の制限もあり、終始挙手をするも発言の機会がないまま本日は終わりました。

   

既に自民党からの緊急提言案を受けて、政府も様々な対応をしていますが、本日、指摘するつもりであったことは下記の3点。

   

●既に医師が感染する事例が出てきている中、医師が感染すると閉院せざるを得ない。検疫官等はもとより、医師や看護師などの関係者が安心して診察できるよう、N95マスクを含めた防護服を優先的に支給すべき。そもそも東京都から中国に防護服を送っているが、日本に十分なストックがあるのか。

   

●DMAT(Disaster Medical Assistance Team)に出動要請があったと実際に医師から聞いた。しかし、DMATは災害救助訓練は受けていても感染症対策はしていない。この点は今後の課題として認識すべき。

   

●日本だけでなく、中国においてもフェーズが変わってきている中で、既に中国からの入国を全面的に禁止する国が増えてきている。そうすると、湖北省・浙江省を除き、いまだオープンな日本に中国から多くの人が加速的に入国してくることが予想される。日本国内での更なる感染の拡大を防ぐ観点からは、今からでも全面的な入国禁止を考えるべきである。

   

(政府の説明にあったとおり)総合的な判断により、それでも、今のままの措置を当面続けるのであれば、既に日本に入国している中国人の方々から、入管局に対し滞在期間の延長申請があったとしても、(上記2省以外は安全であると総合的に判断しているのであろうから)申請は認めずに帰国いただくというこれまでの対応をしっかりと継続してもらいたい。

2020年02月7日

デジタル人民元への対応について~通貨安全保障の視点から~

事務局を務める自民党のルール形成戦略議員連盟(甘利明会長)で同僚議員とともに、昨年からデジタル通貨についての議論を重ねてまいりました。下記の提言案を自ら作成し、同僚議員の了承の下、とりまとめました。来週、麻生財務・金融担当大臣や官邸に申し入れする予定です。

提言はこちら

2019年12月31日

宇宙利用に関する法整備について②

ルール整備に関連して、もう一点記します。

         

それは、SSA(Space Situational Awareness = 宇宙状況監視)です。

        

宇宙空間における人工衛星の活用は、測位、通信、気象、放送、偵察など多岐に亘ります。宇宙利用国の増加に伴い、また、民間企業による宇宙活動も活発化する中で、衛星の数が近年急速に増加しており、今後打ち上げられる予定の衛星は2万基とも言われています。これらの衛星を安全に稼働させる観点からは、既に役割を終えた衛星を含む「デブリ」と呼ばれる宇宙ゴミによる衝突を回避し、更には、人工衛星に接近して妨害・攻撃・捕獲する「キラー衛星」から衛星を守るためにも、SSAは非常に重要であり、宇宙安全保障能力の中心となります。

        

SSAの目的は、こうした人工衛星同士の衝突回避に留まらず、「物理的、電波的障害を受けることなく、安全に宇宙にアクセスし、運用し、および帰還するため」のSTM(Space Traffic Management = 宇宙交通管制)につながるものでもあります。

       

米国では、民間企業のSSA技術が急速に発展し、民間企業によるSSAサービスが活発になっています。米国政府や産業界はこうしたサービスを利用しており、STMを主導する機関も国防省から商務省に移りました。今後、その役割は政府から民間企業に移行する模様です。こうした動きに伴い、米国では宇宙活動のルールの必要性やSTMのスタンダードを米国が主導していくための方策の検討が行われています。

          

一方、我が国のSSAは、現在、防衛省がJAXAや米空軍と連携をしつつ対応していますが、その情報の大半を米軍に頼っており、我が国自身の能力向上は喫緊の課題です。今後、防衛省としては地上から制止軌道を監視するためのレーダー設置や2022年めどで、SSA衛星(地上からではなく宇宙から宇宙の状況を監視する)を打ち上げることまでは決まっています。

           

私は、我が国としても早急に宇宙活動のためのルール作り、特にSSAについてその先をも見据えた対応を速やかに検討する必要を感じています。端的に言えば、防衛省・JAXA・米国に加えて、民間企業との連携です。我が国の民間企業においては、SSAの試行がスタートしていますが、米国をはじめ他国の民間企業も含めると、今後、民間企業が収集するSSAデータは膨大なものとなるでしょう。安全保障上の観点からも、今後、政府のみならず、民間企業のSSAデータも国として一元的に把握するための組織のあり方や法整備が必要です。

         

そして、すべてのデータのうち、どれを非公開にし、どれを利活用に資するよう公開するか、いわゆるオープン・クローズ戦略も。そして、その先にはSTM(Space Traffic Management = 宇宙交通管制)もあります。

           

党の中に、宇宙法制に関するプロジェクトチームを立ち上げましたので、しっかりと議論を重ねてまいります。

2019年12月29日

宇宙利用に関する法整備について①

「宇宙」

みなさんの中には、日常生活と遠くかけ離れた空間として捉える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、私たちが、日常において、車を運転する時や街中で店を探す時に使う位置情報はGPSと呼ばれる人工衛星から送られてくるものです。

                  

また、宇宙から送信される画像情報によって、石油タンクの備蓄量や農業の収穫の時期などを判断することができるようになりつつあります。最近では、宇宙旅行の話が報じられる機会も増えてきました。宇宙における人工衛星の利用は、安全保障目的だけでなく、私たちの生活にとってますます重要になってきています。

          

我が国の宇宙政策は、平成20年に宇宙基本法が制定されて以来、それまでの科学技術・研究開発主導のものから、科学技術、産業振興、安全保障の3つの柱で構成されるようになりました。

                      

一方、かつて宇宙利用は米国と旧ソ連が主導してきましたが、最近では新興国を含め、宇宙を利用する力を持つ国が増えています。特に、中国の発展は著しく、陸と海からなる「一帯一路」イニシアチブに参加する135か国に中国の測位衛星「北斗」の利用を促し、空の一帯一路と言われたり、デジタル・シルクロード構想の主要な柱としても位置付けられています。

       

こうした中で、我が国の宇宙政策については、やるべきことが山積しているのですが、私が現在関心を持っていることの一つは、宇宙利用に関する法整備です。

         

上述のように宇宙利用国が増加し、多様化してくると、国際ルールの形成が困難になってきます。新たな条約を作ることは極めて難しい状況であり、ソフト・ローとしての行動規範やガイドラインの作成も容易なことではありません。

        

我が国政府としても国際ルール・メイキングの場に参加をし、「議論を主導する」というマインドは持っているようですが、宇宙利用に関する国力が他国に比して抜けているわけではない以上、限界があると考えます。

        

国益に沿う形で国際的なルール・メイキングに関与する力を上げていく方法の一つは、自分たちでできるルール・メイキング、すなわち国内法整備を進めることだと私は考えています。

        

例えば、宇宙資源に関するルール。

        

宇宙条約には、「月その他の天体を含む宇宙空間は、主権の主張、使用若しくは占拠又はその他のいかなる手段によっても国家による取得の対象とはならない」と規定されています。

       

では、民間企業が資源を取得する場合、所有権は認められるのでしょうか。

       

国連の場では、①「禁止されていない以上所有できる」とする国と②「天体の領有が禁止されている以上、その資源も同様に所有できない」とする国に立場が分かれます。我が国としては「国内外の情勢を見つつルール形成に関与」することになっていますが、立場は明確になっていません。

      

ルクセンブルクは小さい国ではありますが、米国に続いて、既に国内法を整備し、海外のベンチャー企業などを誘致しています。ルクセンブルク政府と月面探査協力で覚書を締結した我が国のベンチャー企業もあります。

    

我が国が法整備をするにあたっては、政府提出法案(閣法)でやろうとすると、「立法事実」が必要とされるため、実現可能性が更に高まるまで待たなければなりませんが、そうした悠長なことを言っている場合ではありません。

       

むしろ、立法することによって、実現に向けた動きを加速させていく思考が必要であり、そのためには議員立法で対応することも視野に入れた対応が求められていると考えます。

(続く)

2019年11月8日

レジ袋有料義務化は本質的な対応なのか?

本日、自民党本部にて小泉環境大臣出席の下、環境部会が開かれ、レジ袋有料義務化が議題に上りました。私は、これまで政府やマスコミが本件を喧伝することに少なからず違和感を覚えていました。

 

本日私が述べた意見は、

 

「日本国内で発生するプラスチックゴミのうち、レジ袋が占めるのはたったの0.5パーセント。このレジ袋を有料義務化したところで本質的な対応だとは思えない。
ただし、既に決まったことであり進めなければならないのであれば、有料義務化したことによる収益の使途は、現在各事業者に委ねられていると聞いているが、『自国で出したゴミは自国内でリサイクル・処分する』との前提に立って、地方の焼却炉の更新や最新の設備投資に充てる方が消費者の理解を得やすいのではないか。

 

また、『自国で出したゴミは本来自国内で処理すべき』と申し上げたのは、これまで日本を含めた先進国こそが、ペットボトルを含めたプラごみを中国や途上国に輸出し、その途上国等が海洋廃棄してきたから。中国を含めてプラスチックごみの輸入禁止国が増えてきているが、逆に、今もなお輸出を続けている日本こそが、範を示すべく、原則自主規制をするなどの措置をとるべきではないか。そうでないと物事の本質的な解決にはならないと思う。」

 

政府側からは、今のところレジ袋有料義務化の先の具体的な政策はないとの回答がありました。身近なところで国民の意識を変える1つのきっかけとしては否定するものではありませんが、ぜひとも本質的な対応をして頂きたいと考えます。

 

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2019年11月3日

「デジタル円」について

10月8日付けのブログ『通貨安全保障について』の中で、リブラやデジタル人民元についての考え方を記した上で、最後に、現在のドル基軸通貨体制ができる限り続くように動くことが日本の国益にかなうとの私見を記しました。

 

今回はその続きとして、「デジタル円(E-YEN、E-JPY)」について記します。結論から言えば、わが国としては、デジタル円の発行も視野に入れた検討を速やかに進めていくべきです。

 

前回のブログにも書いた通り、リブラやデジタル人民元の発行は、単なる金融・経済の話に留まるものではなく、安全保障と直結するものとして捉えるべきです。その観点からすると、我が国を取り巻く厳しい国際情勢を考えた時に、デジタル人民元が途上国を皮切りに世界に広く普及し、デジタル人民元圏(ブロック)を形成することは、我が国にとって決して良いことではありません。

 

普通に考えれば、デジタル人民元の発行には、資本の自由化など、クリアすべき高いハードルがあると考えますが、デジタル人民元の「仕組み方」によっては、そのハードルを回避する形で進められる可能性も否定しきれないと考えます(例えば、国内に流通するデジタル人民元は中央銀行である人民銀行が管理し、海外に流通させるデジタル人民元については放置するなど、様々なやり方があると思います)。

 

こうした中で、わが国としては、将来的に起こりうる様々な状況を想定した対応を考える必要があります。今回、リブラについては、米国やEUにおいてバックオフが見られます。特に、米国では議会を中心に批判が激しいですし、EUの大国であるドイツやフランスは単一通貨ユーロ導入のために、自国通貨を手放した経緯がある中で、リブラに対して肯定的になりにくい。既に中国人民銀行は、独自のデジタル通貨であるDCEP(Digital Currency Electronical Payment)の発行に向けた準備をしていますが、仮に、今後「人民元」がデジタル化され、急速な勢いで普及していくシナリオをも想定すれば、その独走を一定程度止められるのは、経済規模や通貨への信認等からして、現時点ではデジタル円しかないと思います。

 

デジタル円を発行するにあたっては、いかなる方法が良いのでしょうか。

現在、中国は、既存のSWIFTやコルレス等の仕組みを回避する観点から、分権型のブロックチェーン技術を駆使した新たな仕組みを考えているとも言われていますが、日本としては、むしろ世界に誇れるSuicaの技術を使い、日本銀行が一元的(≒中央集権的)に管理できる体制を構築した上で、世界のどこでも使えるような端末を整備していくのが良いのではないかと個人的には考えています。

 

デジタル円が仮に発行されるとすれば、中央銀行である日銀と他の金融機関との現在の関係に少なからず影響を与えることになるかもしれません。また、乱立気味の〇〇ペイなどのようなサービスも不要になるでしょうから、各企業の反対があるかもしれません。そうした中においても、より広い視野で国際社会を見つめ、今後起こりうる様々な状況を想定した上で、責任ある対応ができるよう、デジタル円を発行するとした場合の検討を速やかに進めていくことが政治の責任だと考えます。

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